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取材・文 佐々木 千恵美 |
日本におけるBean to barの先駆けのひとつ、「Minimal -Bean to Bar Chocolate- (以下、ミニマル)」が、11月7日、東京・青山の会場にて、冬のギフト、クリスマス2018、バレンタイン2019を発表しました。
2014年富ヶ谷に創業してから5年。この間日本におけるBean to Bar Chocolateの動きを振り返ると・・・ 2017年 Bean to Bar Chocolateがテレビや雑誌メディアで取り上げられ、ブームがピークに達しました。 それにより2018年、2019年は一般にも浸透するまでになりました。 その中でミニマルが行ってきたことは・・・ 2014年から2017年まで最初の3年は板チョコレートを中心に、しかもハイカカオのタブレットを産地や風味別にマニアックな視点でラインナップしてきました。 2018年以降は特に、板チョコをパンに挟んで食べるヨーロッパの人たちのようにチョコレートをもっと日常に取り入れてもらいたい思いで、もっと食べやすい、手に取りやすい身近なものへとバリエーションを増やしてきました。 生ガトーショコラやクラフトチョコレートクッキーなど、知っているお菓子になっていたら親しみがわきますよね。 「クラフトチョコレートフェスティバル」の開催も実現され、今年は2回目が終わったばかり。 令和元年の今年、ミニマルではBean to Bar Chocolateの価値をより自由に広げるべく「Bean to Bar のアップデート」をテーマに、トレンドからカルチャーへ進化するような商品を開発。 「新しいチョコレートシーンを提供する」 そこにはBean to Bar を楽しめる機会をもっと気軽に、もっと多くの人に作ることで、良質なカカオを生産する農家さんに高い収入と誇りを届け、多くの人が幸を感じるようになってほしいという願いが込められていると代表の山下貴嗣さんは語ります。 |
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一年の3分の1は世界のカカオ農園を訪れるという山下貴嗣さん。JICAによりODA案件化調査を採択し、ニカラグアでは1年間調査、指導もされました。 |
「チョコレートサンドクッキー」 |
「新しいチョコレートシーンを提供する」この冬の新商品は6品。 中でもイチオシなのが「チョコレートサンドクッキー」です。今年夏にオープンしたMinimal The Baking 代々木上原で登場した細身のチョコレートサンドクッキーの進化形といいますか、まったく新しいというべきか、挟むチョコレートが異なるキャラクターの4種類、大きさもひと口サイズとなり、食べ比べが楽しめるチョコレートサンドクッキーとして新登場。 しっとり食感のクッキーにミニマルらしいザクザク食感に固めたプラリネガナッシュのようなチョコレートをサンドしたものがひと箱に2枚入り。カカオ初心者からマニアまで、お友達やご家族と一緒にカカオの魅力を探る食べ比べができるアイテムです。同じカカオ豆でも作り手の作り方による違いと、使うカカオ豆による違いをそれぞれ2種類ずつ、縦軸横軸で比較できる4種類は4色の箱入りで手土産やギフトにもぴったり。 |
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◇製法で風味が異なる同産地シングルオリジン豆の2種
NUTTY-Ghana 66 なめらかに仕上げたガーナ産カカオ濃度66%の、王道のチョコレートとトフィーのような甘味のある風味 チーズのような香りと酸味が第一印象に。 NUTTY-Ghana 88 粗挽きに仕上げたガーナ産カカオ濃度88%の、ローストナッツのような香ばしいコクとビターチョコレートの風味 こちらはとにかく食べる前から香りたち、食べると甘みから最後は渋みの印象が強くなっていきます。材料に白餡を使っているからか、やわらかさと粒のコントラストがいい。 ◇国際品評会受賞チョコレートを使った贅沢な2種 FRUITY-Arhuaco(国際品評会 金賞受賞*のチョコレートを使用) コロンビア産のシングルオリジンで、洋梨ソテーや白ぶどうのような甘い果実感と複雑で豊かなチョコレートの風味 洋梨のようなエレガントな香りがいつまでも印象的。 FRUITY-Blend(国際品評会 銀賞受賞*のチョコレートを使用) カカオ由来のミックスベリーのような味わいのチョコレートにミルクを加えた柔らかい果実の風味 ザクザク食感とヴィネガーのような酸味。こうありたいというブレンドの意図を感じながらじっくり味わう楽しさがある。 |
* 国際品評会(International Chocolate Awards Asia-Pacific 2019 Micro-batch-Plain/origin dark chocolate bars) |
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プレス発表会でのテイスティング。奥のNUTTY-Ghana 66から順番に行った。 |
「Minimal Works : Makers 2020」 |
シーズン毎のMinimalの作品集Minimal Works。板チョコレートをもっと自由に楽しんで欲しいとの願いから、今年は「Makers(つくり手)」によるLife with "Good" Chocolate の食べるガイドブックがテーマとなりました。 国内外のレストランやパティスリーで修業を積んだメンバーが集う製造チーム(味わいのつくり手)と、国内外でバリスタやソムリエの修業を積んだメンバーが集うサービスチーム(体験のつくり手)。それぞれがつくり出すチョコレートの味わいや楽しみ方を今後の "Good" Chocolate探しのヒントになるように、産地や製法を様々に組み合わせた6 種類のチョコレートのガイドブック。食べ手のあなたが加わって3方向から楽しむことで完成するマニアックな一冊(商品)です。 |
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「アーモンドチョコレート」 |
究極にカジュアルなチョコレート菓子といえば「アーモンドチョコレート」ですよね。
いつでも取り出して食べられるアーモンドチョコレートは子供から大人まで大好きなスナッキングチョコレートではないでしょうか。それをミニマルが作ったらこうなりました。
カカオ80%のハイカカオ由来の甘いコクを、ミニマルの特徴であるザクザク食感を出し、それに合う香り豊かな皮つきアーモンドの選択、ロースト方法でレシピを作り上げた「アーモンドチョコレート」は、ついもう一つと手がのびる、人気者になること間違いなしの一品です。 |
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「生チョコレート - like ラ・フランス -」 |
フランスのような? いえいえ、洋梨のラ・フランスを指してlike ラ・フランス。 今度の生チョコレートは、国際品評会でも金賞を受賞したコロンビア産のシングルオリジンチョコレートを贅沢に使用しているのですが、このカカオには洋梨の香りがいるのです。 カラメルやシロップ、バニラのような甘い香りをまとった洋梨のコンポートが口の中で広がります。上質なカカオとは複雑な香りと余韻をもちますが、乳や砂糖などを加えたお菓子にすることでさらに複雑な味わいが生まれることがあるのですね。 |
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「生ガトーショコラ -Valentine's day-」 |
ミニマルで一番人気の生ガトーショコラをバレンタイン仕様にした「生ガトーショコラ -Valentine's day-」は、生ナッツのような香りのハイチ産カカオ豆にメープルバターを使い、濃厚なチョコレートとメープルの香りとコクのコンビネーション。卵・砂糖・カカオ豆・メープルバターと4つの材料で仕込んだグルテンフリーのお菓子は、プリンアラモードのような懐かしいカラメルフレーバーも感じました。冷やして温めて違った温度で変化する香りと味わい、テクスチャーが楽しめます。 |
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チョコレート菓子だけでなく、板チョコレートでもアップデートは行われています。
バレンタインに登場する2つの板チョコレートのうち「 Experimental -Valentine's day-」は、 Experimental(実験的)と名付けられているように、Minimal のこれまでにない板チョコレートの特別な実験的なラインとなります。 言葉だけでは全く想像がつかないですが、具体例として2019 年9 月の第一弾は『「余韻の明確化」についての実験』と題し、マスカットと巨峰を板チョコレートに配したレシピを販売。限定200 枚が5日間で完売するほど話題となったそうです。 そこで次回はバレンタイン限定マンディアンスタイルの「Experimental」レシピが登場。詳細は後日発表されるので要チェックですね。 |
※マンディアンスタイルの特別な板チョコレート「 Experimental -Valentine's day-」 詳細は近日発表 |
「Tasting Set -Valentine's day -」 |
定番のNUTTY/FRUITY/SAVORY 3 種類の食べ比べを楽しめるティスティングセット。昨年好評だったバレンタイン限定デザインが今年も数量限定で登場します。 |
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あれ、バレンタインの前にクリスマススイーツじゃないの? 実は昨年のセンセーショナルなクリスマス生ケーキに味をしめたファンたちがいるのか、増え続けるカカオギークによるものか、「Minimal クリスマスケーキ2019」は10月25日の予約開始からわずか1週間で限定数150台に達し、プレス発表会当日にはすでに完売になっていたのです。 ベネズエラ産カカオ豆を使い、ヨーロッパのクリスマスマーケットに漂うシナモンやクローブ、ジンジャーといったスパイスの香りとベリー、オレンジなどをブレンドしたクリスマスティーのイメージで5層に仕立てたチョコレートケーキ。さぞや複雑な味わいなのでしょうね! |
でもこちらはまだ間に合うかもしれません。
「生ガトーショコラ -クリスマス- like グリューワイン」 |
大人気の生ガトーショコラがクリスマステイストで登場。使用したトーゴ産カカオが放つナッツやシナモン・カルダモン・カラメルのようなスパイス感に、加えた果実酒がまるでグリューワイン(ホットワイン)のように感じるふくよかで華やかな大人の生ガトーショコラ。 シンプルな竿状の生ガトーショコラは冷凍された状態で受け取る(または届く)ので、食べる分だけを冷蔵庫で2〜3時間解凍してスライスし常温もしくは冷やした状態でお楽しみいただくのがおすすめ。また温かいドリンクと一緒にいただくとスパイス感やチョコレートの香りがより一層広がります。 |
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「生ガトーショコラ -クリスマス- like グリューワイン」 価格:3,510円(税込) 【オンラインショップ限定】12月20日〜12月25日お届け日指定で限定100個の受注生産となります。 サイズ:約20×5cm *アルコール分 約3%を含みます。 |
◆クリスマススイーツ予約サイト https://mini-mal.tokyo/products/minimals-special-christmas-sweets-2019 |
最後にもうひとつ限定新アイテムの紹介です。
Minimal The Baking 代々木上原にて、ご近所の名店「カタネベーカリー」とのコラボレーションが実現しました。国際品評会で金賞を受賞したチョコレートを、カタネベーカリーの美味しい生地で贅沢に巻き込んで焼いた特別なパン・オ・ショコラが、11月9日から週末限定で1日12個販売されることになりました。 ミニマルのチョコレートはまだプロ用アイテムがないので本当に特別。販売日をチェックして、ここだけのパン・オ・ショコラをぜひ! |
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◆プレス会での試食用の「Minimal パン・オ・ショコラ」。実際はこちらの倍の大きさ。 販売価格:495円(税込) 販売開始日:11/9(土)〜 販売数量:12個 販売店舗:Minimal The Baking 代々木上原 ※販売日は毎週土曜日と第2、第4日曜日となります。販売日にご注意ください。 https://mini-mal.tokyo/blogs/information/10076 |
Bean to barのすそ野が広がりトレンドからカルチャーへ、新アイテムで進化を感じてみてください。
*商品内容、販売期間、店舗など詳細は下記サイト等でご確認ください。 |
★Minimal ‐Bean to Bar Chocolate‐ https://mini-mal.tokyo/ |
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