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取材・文 佐々木 千恵美 |
いろいろな果物が出回る夏から秋。どれもおいしそうで目移りしてしまいますが、‘くだもの王国’とよばれる岡山県では「大粒」、「種なし」、「甘い」ぶどうが実りを迎え、各地に出荷されます。
岡山県と聞くと、7月の西日本豪雨の被害が記憶に新しいところですが、農産物出荷への影響は限定的で、ぶどうは今年も順調に出荷されているそうです。被害にあわれた方には心よりお見舞いを申し上げます。 ここで東日本ではあまり知られていない、数字や品種からみる岡山のぶどうについて紹介しましょう。 ぶどう栽培面積でいえば岡山県は全国4位(平成29年)ですが、ぶどう品種構成でほぼ半分を占める巨峰、デラウエアはほとんど生産されていません。その代り、ピオーネやマスカット・オブ・アレキサンドリアといった特徴のある大粒ぶどうを中心に生産し、それらの生産量が日本一なのが岡山県なのです。 |
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平成29年のぶどう栽培面積ランキング。1位は山梨県。岡山県は4位。 |
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平成28年の岡山県のぶどう品種構成ではピオーネが74%。 |
代表的な品種は先のピオーネ、マスカット・オブ・アレキサンドリアの他に、近年人気急上昇のシャインマスカット、オーロラブラック、瀬戸ジャイアンツ、紫苑。 |
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全農おかやまの「おかやまフルーツ マスコットキャラクター」、「ピオーにゃ」と「マスキャット」が応援する岡山のぶどう。 |
そのうち4種を試食会でいただきましたが、どれも大粒で種無しで皮ごと食べても違和感なく、甘さとみずみずしさが魅力。甘さと酸味のバランスが良いので生のままスイーツにしてもおいしくいただけそうです。 |
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ピオーネ:「パイオニア」が語源のイタリア語名。ぶどうらしい甘さと味わい。皮はやや厚い。 |
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シャインマスカット:皮も食べられるうえに糖度が高く酸味が少ないので人気が高まっている。 |
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オーロラブラック:渋みが少なく皮ごと食べられる。プチっとした食感、甘みと酸味のバランスが良い。固いので日持ちする。現時点ではまだ岡山からの出荷のみの希少な品種。 |
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瀬戸ジャイアンツ:桃のような溝のある大粒がかわいい。皮がうすくザクっと噛み心地良くみずみずしい。糖度も酸も控えめな分、たくさん食べられそう。 |
そんな個性あふれる岡山のぶどうのおいしさをもっと知ってほしいと、9月5日から都内高級果物専門店や百貨店で「岡山ぶどうフェア」が順次開催されます。生産者によるぶどうの試食やセミナー、期間限定ぶどうスイーツ、ぶどうパフェの販売など、岡山ぶどうに触れる絶好のチャンス。特に9月の連休にはおかやま応援TOKYO隊もかけつけ、会場を盛り上げてくれるそうですよ。(場所や時間は未定)
実施されるのは4つのお店。期間や内容は異なりますので、詳細は各店にお問い合わせください。 |
★銀座三越「岡山フェア」 9月5日(水)〜11日(火) 地下2階・3階 ギンザフードガーデン
★新宿高野「おかやま葡萄フェア」 9月14日(金)〜30日(日) 地下2階・3階 ギンザフードガーデン
★千疋屋総本店「岡山ぶどうフェア」 9月15日(土)〜24日(月・祝) 千疋屋総本店日本橋本店、千疋屋総本店横浜高島屋店など、計13店舗
★サン・フルーツ「おかやまフルーツ・ギャラリー」 〜9月30日(日) 日本橋三越店、銀座三越店、恵比寿三越店、東京ミッドタウン店
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実際に産地に足を運んでいただくのも、岡山のぶどうをより身近に感じられますね。 今現在、岡山の観光施設はすべて通常営業中なので、訪問することが復興につながると、観光連盟から伺いました。 観光キャンペーン2018「おかやま果物時間」は10月31日まで。定番のフルーツ狩りはもちろん、絶品スイーツめぐりのサイトをのぞいてみると、その種類の多さに垂涎。見ているだけでは我慢できなくなってきますよ。秋の旅行に岡山県を検討してみてはいかがでしょうか。 https://www.okayama-kanko.jp/kudamono/ |
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「おかやま絶品スイーツめぐり」イメージ |
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