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取材・文 佐々木 千恵美 |
皇居外苑のお濠前に建つパレスホテル東京は、2022年5月17日に迎えたホテル開業10周年を記念し、 9月1日(木) より1F ロビーラウンジ「ザ パレス ラウンジ」のアフタヌーンティーをより上質で心ときめく内容にリニューアル。これまで3段の漆塗りの重箱に詰められ提供されてきたスタイルを一新し、オリジナルの輪島塗漆器にのせてサーヴする新しいアフタヌーンティー「アフタヌーンティー “Stones”」がスタートします。
同じ和のスタイル、漆塗りの什器なのですが、雰囲気は全く違います。今回の輪島塗漆器は、石川県輪島市を拠点に世界的に活躍する輪島塗塗師の赤木 明登(あかぎ あきと)氏による作品。赤木氏の代表作でもある河原石をモチーフに作られた漆器 “Stones”に、ホテルからのインスピレーションを織り交ぜてデザインされたオリジナルとのこと。 多くの輪島塗は上塗りという工程を経て漆のテクスチャーや美しさを表現しますが、今回は敢えてその工程を行わず、マットでモダンな質感を大事にした、より「自然との調和」を感じる作品となっています。 器を彩る12種類のスイーツと7種類のセイボリーも「自然との調和」を大切にした日本の伝統色で彩られたメニュー構成で、テーブルにはそれらが一体となり、まるでアート作品をいただくようなアフタヌーンティーが楽しめます。 また、同ホテルのアフタヌーンティーといえば、洋菓子に加えて和菓子が含まれるのも特徴。二十四節季毎にメニューが変わるのも和菓子らしいですね。 |
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「アフタヌーンティー “Stones” 」提供イメージ |
今回のメニューには、茜色や柿色、鶸色(ひわいろ)などの秋の伝統色が用いられています。秋の七草の一つでもある桔梗の花と蕾を模った「カシスのムース」や「ブルーベリーチーズケーキ」、秋の空に浮かぶ雲をイメージした「メープル風味のムラングシャンティイ」など、芸術の秋にぴったりなスイーツの数々が並びます。秋の恵みを盛り込んだセイボリーも見た目麗しく、豊かなひとときを過ごすことができそうです。 |
秋のメニュー内容 |
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■抹茶
![]() ■寿月堂の抹茶「初昔」 ※善昇窯でつくられた清水焼のオリジナル野点碗で提供 ■パレスホテル東京 オリジナル落雁 |
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■スイーツの一皿 ※写真手前
![]() ■ババ オゥ ラム コーヒー風味のクリーム 全粒粉を使った塩サブレ プラリネのガナッシュクリーム ■メープル風味のムラングシャンティイ オレンジのジュレ ■ブルーベリーチーズケーキ ■「菓匠 菊家」の和菓子 ※二十四節季毎にメニュー変更 ■紅茶風味のマカロン 紅茶のバタークリーム |
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■スイーツの一皿 ※写真手前
![]() ■ほおずき アプリコットとヴァニラのパート ド フリュイ ■カシスのムース ■ピスタチオのエクレア ■タルト ポム ■栗 グリュエ ド カカオの糖衣がけ ■洋梨のジュレ |
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■セイボリーの一皿 ※写真手前
![]() ■ラディ オ ブール 柚子風味 ■舞茸のヴルーテ ■人参のタルト ■サーモンのリエット マッシュルームのサラダ ■ビーツ 林檎 胡桃のカナッペ ■サツマイモとリゾーニのテリーヌ レモン風味 ■玉子とトリュフのフォカッチャサンドウィッチ |
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■竹炭とカカオのスコーン クロテッドクリーム 葡萄のジャム |
■ドリンク内容
![]() 日本茶、クラシカルティー、ハーブティー、中国茶、アロマティーやコーヒーなど 25種類以上のドリンク 今後アフタヌーンティーは日本の四季の移ろいを感じられるよう、3ヶ月に一度メニューを更新していくとのこと。 「美しい国の、美しい一日がある。」をブランドコンセプトに、10周年を迎えたパレスホテル東京で、心ときめくアフタヌーンティーを体験されてみてはいかがでしょうか。 |
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塗師 赤木 明登(あかぎ あきと)氏
![]() 1962年岡山県生まれ。中央大学文学部哲学科卒業後、世界文化社の編集者を経て1988年に輪島へ。輪島塗の下地職人・岡本進氏のもとで修業後、1994年に独立。現代の暮らしに息づく生活漆器「ぬりもの」の世界を切り拓く。ドイツ国立美術館「日本の現代塗り物十二人」に選ばれ海外でも高評価を受ける。2004年にはドイツ国立ディ・ノイエ・ザムルング美術館に作品が収蔵されるなど、国内外で高い評価を受ける。 |
■パレスホテル東京 公式webサイト https://www.palacehoteltokyo.com/ |
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