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取材・文 佐々木 千恵美 |
今年もバレンタインの催事が始まりました。お目当てのチョコレートやブランドの限定品など、気になるものがありすぎて悩むのもまた楽しいですよね。 その中でも関東に住んでいると、普段なかなか目にすることのできないのが関東以外に本拠のあるブランド。オンラインストアからお取り寄せが出来るにもかかわらず、やはり実物を見ながらお店の方とのやりとりの末、気分を高めて選んだチョコレートの味わいは別のおいしさや喜びを引き寄せてくれます。 "情景を、形状に" ![]() いつか見たことのある風景、情景を独自の感性によりスイーツで表現することをコンセプトに、2019年12月に京都で生まれたブランド、「RAU」(ラウ)と、RAUのシェフショコラティエールである高木幸世さんの名を冠し2021年12月にスタートした植物由来の素材のみを使用したプラントベースのチョコレートブランド「Sachi Takagi」(サチ タカギ)のチョコレートと焼き菓子は、ぜひ作り手からのメッセージを感じ取りながら食べていただきたいもののひとつ。 シェフパティシエの松下裕介さんと高木さん、お二人がフランスをはじめ世界を旅して見つけた情景や出会いをイメージし、日本の京都で形にし、香りと味わいを閉じ込め仕立てたチョコレートやデセール、焼き菓子は、これまでのフレーバー別とか、カカオ産地別といったアプローチとは違い、例えば今回のフランスがテーマの新作ボンボンショコラなら、南仏のラベンダー畑に夕日が沈む頃、ラベンダー×ロゼワインでゆったりと流れる時間を過ごした記憶を表現した「Lilac」という風に、食べたときに感じる情景を設計されたところが日本では新しいと思いました。しかもベースとなるチョコレートはコスタリカの農園から届くカカオ豆を使いブランドのイメージを表現したオリジナルのビーントゥバー。この機会にぜひ手に入れてみてください。 |
バレンタインPOP UPストア出店先一覧
■東京 ▪新宿伊勢丹 :1月18日(水)〜1月25日(水) ブランド:Sachi Takagi(終了しました) ▪西武池袋 :1月20日(金)〜2月14日(火) ブランド:RAU ▪玉川島屋 :2月1日(水) 〜2月14日(火) ブランド:RAU ![]() ■名古屋 ▪名古屋島屋 :1月19日(木) 〜2月14日(火) ブランド:RAU/Sachi Takagi ![]() ■京都 ▪京都伊勢丹 :1月18日(水)〜 2月14日(火) ブランド:RAU ▪京都伊勢丹 :1月30日(月)〜 2月14日(火) ブランド:Sachi Takagi ![]() ■大阪 ▪大阪島屋 :1月25日(水)〜2月14日(火) ブランド:RAU ▪あべのハルカス近鉄本店 :1月18日(水)〜 2月14日(火) ブランド:RAU ![]() ■神戸 ▪神戸大丸 :1月25日(水)〜2月14日(火) ブランド:RAU ※各POP UPショップで販売する限定商品は異なります。 |
京都のお店やポップアップストアにも行けない方は、オンラインストアをのぞいてみて下さい。定番品など数多く展開しています。
それではブランド別に新作や限定品を中心に紹介していきましょう。 |
RAU |
気高く美しいという意味の「らうらうし」という日本の古語からとられたブランド名は、日本語の美しさと外国人にもなじみやすく、グローバルな古都、京都にふさわしいネーミング。日本らしさを高い技術力と独自の感性でスイーツに仕上げ、世界に向けて発信していきます。 |
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今までの経験や事や記憶、未知のできごとをイメージして描いた情景を色(iro)として表現したボンボンショコラ。レギュラーの11色に加え、シェフがアトリエを構えるフランスで見た景色や経験をイメージした「Lilac」と「Turquoise」の2色がバレンタインの新作として登場。 シェフからの絵葉書を受け取るようなつもりで味わってみたいですね。コスタリカ産カカオ豆を使ったビーントゥバーチョコレートを使用し、産地のブリブリ族のシンボルマークをモチーフにした鋭角のひし形に一本の色線も特徴的です。 |
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■Lilac
![]() 南仏の夕暮れをイメージし、ラベンダー畑に夕日が沈む様子を表現したラベンダー × ロゼワイン 2層のボンボンショコラ。ラベンダーの香りが口いっぱいに広がります。 |
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■Turquoise
![]() コートダジュールのターコイズブルーの海をイメージしたバジル×オレンジのボンボンショコラで海岸に差し込む太陽の光に混ざり合う青色と黄色を再現。食感の違うノワールガナッシュを2層構造で表現した、海と空の境目のコントラストが特徴。ほとばしる酸味が、海の輝きと柑橘畑を思い起こさせてくれます。 |
このフランスがテーマの2種類は、日本らしいフレーバー2種類との組み合わせがユニークなiro-Softという4種類の詰め合わせに入っており、オンラインストアでの購入も可能です。 |
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■iro-Soft(ボンボンショコラ) 税込¥1,944
![]() Yamabuki、Cha、Lilac、Turquoise の4粒入り オンラインストア:https://online.goodnaturestation.com/c/item/food/r11021 |
他にも4種類詰合せがテーマに合わせて3種類。4箱で展開します。 |
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■iro- Deep(ボンボンショコラ) 4粒 税込¥1,944
![]() Fuji、Kassiki、Shiro、Ai0 カカオ感を感じるビターテイストの4種です。 オンラインストア:https://online.goodnaturestation.com/c/item/food/chocolate-sweets/r11024 |
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■iro - Strong (ボンボンショコラ) 4粒 税込¥1,944
![]() Lemon、Murasaki、Ao、Midori RAUらしい個性的な味わいの4種です。 オンラインストア:https://online.goodnaturestation.com/c/item/food/chocolate-sweets/r11023 |
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■iro - Vivid (ボンボンショコラ) 4粒 税込¥1,944
![]() Beni、Ao、Lemon、Fuji 輪郭がくっきりとした親しみやすい味わいの4種です。 オンラインストア:https://online.goodnaturestation.com/c/item/food/chocolate-sweets/r11022 |
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RAUのシェフパティシエールがフランスと京都の街で見た、屋根瓦の風景や形状をイメージして生まれた「Nami Nami」。フランスのチュイールという瓦の意味を持つ伝統菓子と、京都の瓦屋根の風景の記憶を融合させたらという発想から、日本人が表現する新しいチュイールを、ネーミングもわかりやすく、わくわくするようなお菓子に具現化した、見ても読んでも食べてもほっこりする品です。 味わいと断面の美しさも考えて重ねられたクリームを波状のサクサクなサブレで挟んだ、手の込んだ「Nami-Nami」に、バレンタイン限定のコーヒー×柑橘が新登場。こちらは単独ではなく、詰合せでの展開となります。 |
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■Nami-Nami (コーヒー×柑橘)
![]() 【生地】 ・ショコラサブレ・プレーンサブレ ・コーヒークリーム ・バニラクリーム ・ビーントゥバーチョコレート ・柑橘クリーム ※名古屋高島屋限定 Nami-Nami6本 税込3,240円 (コーヒー×柑橘3本、プラリネ、抹茶、ショコラ各1本) https://shop.jr-takashimaya.co.jp/goods/index.html?ggcd=23amour-d-0205-00-5 |
Sachi Takagi |
RAU のシェフショコラティエール高木幸世さんは天然酵母パンを作るお父様のもとで育ったことから、植物の力を使い "菓子" の分野で表現できないかとプラントベースのスイーツブランドをスタートさせました。昨年のサロンデュショコラで、色鮮やかなデザインを表面に施した生チョコのようなスタイルで心を掴んでいた光景が印象的でしたが、ALL植物性のナチュラルで素朴な色合いのイメージらしからぬ仕上がりに、先入観を覆された驚きもありました。 Sachi Takagiの目指すのは、「植物の力」で甘いチョコレートやお菓子も、ヘルシーでカラフルなものを作ることができるということを知ってもらうきっかけ作り。そして深く根を下ろす物のように長く愛される美味しさを追求することです。 これからの時代、色鮮やかで心躍る「植物の力」をベースにしたスイーツは心身の支えにもなりそうです。 スクエアのデザインボックスに植物性素材のチョコレートを一枚の絵のように並べた生チョコレートは、植物を包み込む自然界をイメージした、素材の風味をダイレクトに表現した味わいが特徴です。 定番の8種類に加えて、バレンタインPOP UPショップ限定商品として3種類が新たに登場。フレーバーは誰からも親しまれている栗やりんご、ベリーで、形の美しさにも見入ってしまします。 |
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■Berry (バレンタインバージョン) ※新宿伊勢丹限定 税込 3,672円
![]() ワイルドストロベリー/ラズベリー/カシスなどを使った2種の生チョコレートを詰め合わせた生チョコレート。 https://www.mistore.jp/shopping/product/900000000000000002271555.html |
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■Apple Crepe ※新宿伊勢丹限定 税込 2,916円
![]() ブルターニュで食べたリンゴのクレープをイメージした、リンゴとキャラメルやシナモンを組み合わせたチョコレート。 https://www.mistore.jp/shopping/product/900000000000000002271554.html |
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■Marron ※名古屋島屋限定 税込 2,700円
![]() 栗の名産地として知られるコロブリエール産の栗を使用。栗をそのまま食べているかのようなしっかりとした栗の味わい。やさしい甘さでちょっと和菓子っぽい雰囲気も感じます。 https://shop.jr-takashimaya.co.jp/goods/index.html?ggcd=23amour-d-0001-00-5 |
また定番品はオンラインストアでも販売しています。詳しくは公式ホームページをご覧ください。 |
シェフ プロフィール |
■Chef patissier 松下 裕介(Yusuke Matsushita)氏 1984年富山県生まれ。 東京のパティスリーやショコラトリーで修行した後、2014年、29歳の時に当時日本にはなかったアシェットデセールをコースで提供するお店【Calme Elan】を東京にオープンする。2016年には著者【専門店のアシェットデセール】を出版。韓国、台湾、中国などアジア各国で販売。2017年にマレーシアの5つ星ホテルからシェフパティシエのオファーを受け、知見を広める為に自店を閉店。同年現職のオファーを受け帰国し、高木幸世氏と共に南米や、ヨーロッパを旅し、それらの経験をRAU のブランドコンセプトや商品開発に生かした、今までにないお菓子を発信する。「ワールド チョコレート マスターズ'22」の審査委員長団にも選出。 |
■Chef chocolatier 高木 幸世(Sachiyo Takagi)氏 1990年兵庫県生まれ。 パン職人の父の影響で食の世界を志し、17歳の時に東京のフレンチレストランで料理人としてキャリアをスタート。東京のパティスリーやショコラトリーなどで経験を積み、2014年に現在のRAUのシェフパティシエを務める松下裕介氏のアシェットデセール専門店【Calme Elan】にてオープンからショコラティエとして腕を振るったのち、パリの2つ星レストランでシェフパティシエールとして働く。2018年にRAU のシェフショコラティエールの誘いを受け帰国し、ブランドコンセプトや、ショコラだけでなく商品全般の開発など多岐に渡り活躍する。 2021年12月には自身の名を冠するブランド【Sachi Takagi】をリリース。植物の力を使い "菓子" の分野で表現。完全プランツベースの新しい菓子の形を追い求めて、創作を行っている。アジア人女性初の「ワールド チョコレート マスターズ'22」の審査委員長団に選出。 |
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