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取材・文 佐々木 千恵美 |
ここ数年サロン・デュ・ショコラ東京でも、イートインスペースを設けて、自家製のBean to bar チョコレートと日本の素材をかけ合わせたかき氷やドリンクを提供し、注目を集めている「nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO」のシェフショコラティエ、村田友希氏が、一年を通じてチョコレートをより身近に楽しんでほしいと、新たに「カカオ菓子 suminoza」(以下 suminoza)を立ち上げ、2024年8月10日(土)にグランドオープンしました。
場所は「nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO」と同じ東京・日本橋浜町。歩いて両店を行き来できる距離にあります。 |
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カカオ菓子 suminoza のコンセプトは「手しごと」×「出来たて」。 すぐ近くの nel の工房で出来たクラフトチョコレートをベースに、suminozaの工房で職人がひとつひとつ丁寧に作り上げる焼き菓子をその場で提供するスタイルで、特にスペシャリテのバウムクーヘンは、村田氏が強いこだわりを持って完成させた、ここでしか手に入らない一品。カヌレショコラやマドレーヌ、フィナンシェなど、nelのチョコレートの味わいをぎゅっと感じられる焼き菓子の数々も気になります。ぜひ手仕事のタッチと出来立ての魅力を感じに、足を運んでみてください。 ところで、お店のネーミング suminozaとはいったいどんな意味が込められているのでしょうか? 「suminoza」は、村田氏の出身地、京都のとある路地名に由来するそう。京都市内にある “通り名” がない細い道「辻子(づし)」。生家の横にある辻子は「 炭之座町(すみのざ)に繋がる道 」から、通称 “炭之座通り” と呼ばれていました。 村田氏の原風景の中にある、“炭之座通り” はこの店の、未来に続く無限の可能性やわくわく感の象徴として。また、英語表記にしたのは世界に幅広く愛されたいという願いからとのこと。東京の中心の小さなチョコレートショップの手仕事から、たくさんの喜びが生まれ広がっていってほしいですね。 |
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ドイツからの伝来とはいえ、もはや日本的なお菓子として誰もが知り親しむバウムクーヘン。流行に左右されることなく、地域の名物、縁起物としても長く愛されているため、“まちのギフトショップ” を目指すsuminozaではメインとして力を注いでいます。 今やさまざまなタイプのバウムクーヘンがある中、目指した味は、チョコレートの特徴を最大限に活かすべく、メレンゲを主体とした極限まで空気を含ませた生地。これまでにないふわふわ食感と、一般的なバウムクーヘンに比べ卵黄が少なくシフォンケーキに近いレシピにすることで、よりクリアにカカオの風味が楽しめるようになっています。ふわふわなのにしっとりなのは、少量配合したコンニャクパウダーによるところ。 自分用にも贈答用にも取り扱いやすい、チョコレートの風味を存分に楽しめる一品になっています。 |
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ショーケースの端から端まですべてチョコレート色のお菓子が並ぶsuminoza 。空間デザインやパッケージも商品の特徴を連想させるような工夫がされていてセンスが光ります。ぜひ nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO と合わせてお出かけください。 |
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村田 友希( Murata Yuki )氏 Profile
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