バレンタインのお祭り騒ぎもひと段落した、2月22日・・・。
もっとディープにショコラを味わい、その魅力に酔いしれるべく、パナデリアではイベントを企画。
ショコラの似合う大人の街、銀座で「ショコラパーティ」を開催しました!
今回は、パナデリアが海外や日本で出会い、そのおいしさに感動したアイテムをメインに、ちょっと珍しいアイテムなどもセレクト。最高の状態で楽しむために、パリやディジョン、果ては地球の裏側エクアドルから、ショコラを直接輸入してしまいました! その結果、“銀座でショコラパーティ”という、上品で軽やかなイメージとは裏腹に、なんと計40種以上ものショコラが一堂に会することに・・・。なかなかヘビーかつマニアックな内容でしたが、それでこそパナデリア!!・・・という内容になりました。デモンストレーションとパーティの2部構成となった、今回のイベント。さっそく、その様子をご紹介させていただきます。



デモンストレーション

最初に行なったデモンストレーションの会場は、「メサージュ・ド・ローズ 銀座本店」。バラをかたどった美しいショコラで有名なショコラトリーですが、実はこの奥にちょっとしたデモンストレーションスペースがあるのです。

「メサージュ・ド・ローズ 銀座本店」

ブルガリアンローズから抽出した香料と食用バラの花びらを使ったメサージュ・ド・ローズの香り豊かなチョコレート


今回、講師役を務めるのは、なんと、パナデリア主宰の三宅清! スーツ姿から、コックコートへと早変わりしての登場となりました。

パナデリア主宰、三宅清によるデモンストレーションの内容は、ちょっと珍しい「パート・ド・フリュイ」。敬遠しがちなアイテムですが、作ってみると意外と簡単なんですよ。今回は「メサージュ・ド・ローズ」にちなんで、自家製のバラシロップを使った、バラのパート・ド・フリュイを実演しました

パート・ド・フリュイ ローズ



パーティ

デモンストレーションの後は、「メサージュ・ド・ローズ 銀座本店」の向かいにある「ホテル モントレ ラスール 銀座」内のレストラン「サン・ミケーレ」へ。パナデリアの三宅もスーツ姿に戻り、まずはスタートのご挨拶。パーティの幕があがります。

パーティは、レストラン「サン・
ミケーレ」に場所を移しスタート

挨拶もそこそこに登場したのは、紙のトレイ。
上にはタブレットが並んでいますが・・・?

トレイの上には、フランス「ボナー」と
エクアドル「Pacari」のタブレットが4種ずつ

まずは、ショコラの個性について知っていただこうと用意したのが、これ。カカオの産地による味の違いはもちろんですが、作り手によって、風味の出方、口どけ、食感などがぜんぜん違うのです。
今回は、フランス・ヴォワロンの名店「ボナー」から、新作、“カカオ クスコ (ペルー)”、“ハイチ”、そしてパナデリアが以前衝撃を受けたハイカカオミルクチョコ“スラバヤ”、そして、マニアックな“100%カカオ”をテイスティング。

■カカオ クスコ ペルー(グリーン)
ステファン氏曰く“サルサを踊るような感じ”というユニークな味わい。強烈な酸味とフルーティな風味が楽しめます
■ハイチ(ピンク)
土煙の中に酸味とエグミが広がるような味わい。かわいらしいピンクのパッケージからは想像できない、ハイチの大地を感じさせるような力強さが押し寄せます
■スラバヤ・ショコラ・オ・レ(ブラウン)
カカオ分65%という、ハイカカオミルクチョコレート。フローラルなカカオの香りと、こっくりしたミルク感が病み付きになる一品です
■100%カカオ
パナデリアでは通称“赤紙”と呼ばれる、危険なタブレット。強烈な、酸味、苦み、渋みに最初は顔をしかめますが、つい、もうひと口食べたくなってしまう、危ないおいしさです

さらに、パナデリアが以前、パリのサロン・デュ・ショコラで出会って感動し、ついにはエクアドルから輸入してしまった「Pacari」もテイスティングしました。日本では、まずお目にかかることのない「Pacari」ですが、その特徴は、“メイド イン エクアドル”と“オーガニック”。とにかく、今までのショコラとは、ひと味も、ふた味も違う、カカオ豆本来の風味がしっかりと生きた、玄人好みな味わいなのです!
今回は、その中から、幻といわれるカカオの産地“Esmeraldas(エスメラルダ)”と“Manabi(マナビ)”、そして、低温で焙煎することでカカオ豆本来の風味を残した“70% RAW”、“100% RAW”を皆さんに食べていただきました。

ダミー写真
ちょっと珍しい、カカオのパルプ(果肉)のジュースも登場。独特のネットリとした甘酸っぱい風味があり、これを飲むと「Pacari」の味が本当のカカオに近いと納得できるはず

■エスメラルダ
幻と言われるエスメラルダ産カカオ豆を使用。花のようなエレガントで甘い香りが特徴。広がり方もとても穏やかで、上品な印象です
■マナビ
マナビという場所でとれたカカオ豆。最初は、穏やかですが、途中からフルーティな酸味が広がり、骨太な印象を残します
■70% RAW
"これがチョコレート?"と思うような、個性的な味わい! 低温でローストしているため、バナナやライチなどの熱帯系フルーツを思わせる、カカオの果肉部分の風味が残り、とてもフレッシュ感があります。香りも風味も強いのでパンチがありますが、オーガニックのせいかすっきりとキレがあり、いくつでも食べられてしまいそうなおいしさです
■100% RAW
砂糖もミルクも一切加えない、100%カカオのタブレット。まったりとした口どけで、強烈な苦み、渋み、風味が渾然一体となって押し寄せます。とはいえ、フルーティな旨みが強いので、結構病み付きになるおいしさ。ハイローストでブラックのコーヒーが好きな方は、はまるかもしれません!?

RAWチョコレートについて

Rawチョコレートとは Raw=生 という意味と、広義に 今はやりの Rawフーズのひとつという意味を持ちます。

オーガニックばやりの昨今、その中でアメリカで始まったローフードですが、これはできるだけ食物を生で食べるということで、熱を加えるにもルールがあります。それは、加熱の温度は、最高48℃までということ。これは酵素やビタミン、ミネラルを破壊しない温度ということです。現在ドイツやイギリスでもこれを実践する人が増えてきました。

PACARI社では、チョコレートはフルーツであるということで、カカオビーンズをローストせず、昔ながらのやり方で、熱乾燥(ここで加熱される)し、そのビーンズをすりつぶし、砂糖を合わせてチョコレートを作っています。
ただし、リファイナーをかけるので、ある程度の熱はかかりますが、低温で処理しているそうです。
RAWシリーズはすべて、その工程で作られています。
その特徴は、とにかくフレッシュな香りとローストの苦みがほとんどないということ。
一口食べると、すぐにわかりますが、今まで味わったことのないフルーティな味わいがします。


チョコレートについて勉強した後は、お待ちかねのショコラタイム! テーブルには、ボンボンにタブレット、そして、パナデリアおすすめの焼菓子やキャラメルがずらりと勢揃いしました。さらには、「ラトリエ・ドゥ・プレジール」の田中さんが特別に作ってくれたショコラパン3種や、特別サイズでお願いした「オリジーンヌ・カカオ」のケーキ“シングルカスク”、「ピエール・エルメ・パリ」のデセールも登場! おいしさの粋が結集しました。

今回は40種類以上ものショコラが勢揃い! どうです、圧巻でしょう?



そして、今回はお料理にもショコラをアレンジしてみました。
ひとつ目は、野菜類に合せた“チョコレートドレッシング”。


オリーブオイルとシャンパンビネガーのベースに、オーガニックのチョコレート“KAOKA”の80%を加えたドレッシングです。加える量としては、少しですが、カカオのコクと香りがフワッと広がり、奥行きのある味わいに。ホロ苦い葉ものはもちろん、ホックリ甘みのある根菜などにも合いました。

もう1つは、お肉料理に合せる“チョコレートソース”。実は、お肉とショコラはとても相性がいいんです!
ということで、皆さんにはローストビーフに添えて食べていただきました。

このソースは、ミルクチョコレートとオリーブオイルをベースに、煮詰めてコクを出したバルサミコ酢やココナッツミルクのスープなどをプラス。さらに、柚子や唐辛子でアクセントをつけてみました。最初は驚くかもしれませんが、こっくり甘くてミルキーな味が病み付きに。こんなふうにチョコレートを使ってみても、面白いですよ!



普段なら主役になるはずの食事も、今回はチョコレートの橋休め的存在に。カナッペやサンドイッチが登場しました



さて、思う存分ショコラに浸っていただいた後は、お楽しみタイム。パナデリア三宅とのじゃんけん大会では、おいしい賞品をめぐって、熾烈な戦い(?!)が繰り広げられました。

賞品は、「ボナー」や「ベルナシオン」など。思わず、力が入ります!


では、パーティに登場したショコラをご紹介します。
ミルク系、ビター系、ナッツ入りにお菓子的なものなど様々ですが、どれもパナデリア的におすすめの逸品です。残念ながら日本では入手困難なものも多いですが、ぜひ、参考にしてみてくださいね!









パナデリアトップに戻る






※このページの情報は掲載当時のものです。現時点の情報とは
 異なる可能性がございますのでご了承ください。