広い会場内をがんがん歩き回っているから、足は棒状態。しかも、喉はからから。次第に口数が減っていくパナデリア一行のオアシスになってくれたのが、こちらの会社。アイスクリームフリーザーやジェラートショーケースを扱っているらしい・・・ということは、もしやアイスをいただけるのでは?!



「これからジャムとアイスクリームを使ったお菓子を作ります」

と、パティシエの木村成克さん。木村さんといえば、「パティスリー フレ」のシェフを経た後、自店の準備中と伺っています。でも、どうしてこちらに?

「実は、7月頃、お台場にアイスクリーム屋を開く予定なんです。もちろん、カルピジャーニさんの機械しか入れません(笑)!」

現在、アイスクリーム屋の他に、パティスリーの準備も進めているとのこと。どんなお店になるのか楽しみです。

加熱殺菌、攪拌、冷却、保存を1台でこなしてくれる、パストシェフ



さて、デモンストレーションに戻ってジャムとアイスを使ったお菓子ということですが・・・。

「ジャムとアイスといっても、とても簡単。どちらも材料さえ準備すれば、あとは機械がやってくれますから」

アイスクリームマシンというのは良く聞きますが、ジャムって、大きな銅鍋の中を掻き混ぜながら作るイメージがありますよね。

「ところがこの『パストシェフ』さえあれば、材料を機械に入れるだけで簡単にできてしまうんです」

フルーツ、砂糖、ペクチン、レモン汁、これらの材料を機械に投入したら、後は出来上がるのを待つばかり。設定温度まで煮詰まったら自動的に完了、しかも冷却までしてくれるという優れもの。ジャムだけではなく、カスタードやソース、チョコレートのテンパリングまで可能なマルチクッキングマシンなのです。



「手を使わずに煮沸から冷却までやってくれるので、衛生的にも安心。また、パストシェフなら病気で欠勤という心配も無いから安心ですよ(笑)」

軽い冗談を交えながらケーキの仕上げに取りかかる木村さん。あっという間に2つのケーキが完成しました。

日本では馴染みが薄いアイスケーキですが、フランスではお祝い事の時などに食べるそう

ジョルジュサンド。ラズベリージャムの酸味とチョコレートのほろ苦さのコンビネーション



「ひとつはチョコレートケーキの上にラズベリージャムを薄く塗った『ジョルジュサンド』。しっかりした甘さの中にあるおいしさを楽しんで欲しいお菓子です。そしてもうひとつはメレンゲの中にコーヒーアイスを詰めた『アントルメグラッセ』。こんな風にデコレーションしたアイスケーキならお祝いの時にも喜ばれると思いますよ」

ベースとなるアイスクリームやジャム作りをパストシェフに任せれば、組み立てやデコレーションに手をかけることだって可能。きっと、シェフのテクニックを活かすための頼もしい味方になってくれるに違いありません!