〜 初日(3/13)編 _ 02 〜



【 モンサンクレール 辻口博啓氏によるスイーツトークショー
「辻口ISM」】



「世界パティスリーは、アジア発のお菓子のワールドカップ。これまで1企業がスポンサードする大会はありましたが、今回のように国を挙げての大会は初めてなんです。皆で頑張ってここまで作り上げてきました。僕もすごくワクワクしています」
特別協力委員を務める辻口シェフが、今回の大会にかける熱い想いを語ります。特に“スポンサーによる材料規定がない”というのは、とても画期的な試みなのだそう。つまり、世界中から選りすぐった好きな素材を扱えるということ。目新しいものや珍しい素材が飛び出すかもしれません。

「それからもうひとつ、審査方法にも注目してください。“ジャッジ・オブ・ジャッジ”を掲げています」
目指すのはクリーンで公正なジャッジ。そのため、密室で行うような審査方法はとらず、全てオープンに。途中経過も観客にわかるようにと考えられています。 
「業界だけでなく、一般の方も含めて楽しんでもらいたいですね」
コンクールこそ明るく楽しく開放的に・・・。堅苦しそうなイメージのコンクールも、がらりと変わってしまいそうな予感がします。

スイート・スイーツ ジャパン入場者(先着1000名)に配られた、ショコラ・アニベルセル


ところで、今回のトークショー、テーマは“辻口ISM”ということですが・・・?
「はい。僕ね、ほんと、自分好きで(笑)。ブログでも局部アップばかり出てきて、何考えてんだって言われます」
辻口ISMを知りたければ、このブログをチェックするのが一番!仕事ぶりや食べたものや会った人、感じたことなどが満載なのです。いつも元気で前向きなブログに、読んでいるだけでも元気をもらえそう。それにしても、日々忙しそうですが、いつお休みしているんでしょう? 「休みはないです。働いていないと、死んじゃうくらい、仕事が趣味です。というよりも、楽しいことをやっているから休む必要がないんですよね。今だって、実は休んでいるんですよ。僕にとっては、今、寝ている最中(笑)」
そう、仕事だって、楽しんでしまえば自分のもの。アクティブにパワフルに仕事をこなせる秘訣なのです。

楽しみながら次々と世界を広げていく辻口シェフ。現在は、パティスリーやショコラティエなど、10ブランドをも展開しています。でも、決して支店を増やしていくのではなく、ブランドごとにコンセプトを変えているのが辻口流。ここにも何かわけが? 「モンサンクレールではケーキもパンもショコラもと、ひと通り並べています。でも、もっと追求しようとすると、例えばショコラを同じ空間ではできないなと。パンだってパティスリーの窯で焼くものと石窯で焼くものとは全然違います。それぞれの分野をきちんと表現するためには、専門的に特化したブランドを作るのが一番だったんです」

また、最近ではウェブサイト「スーパースイーツ」を立ち上げ、スイーツとライフスタイルをテーマにしたスイーツマガジンも発信しています。 「その中で『H-Style Talk Session』というページがありまして。各界のクリエーターの方たちとの対談を通して、職人としての考え方を伝えていければと思っています。この間も石田純一さんとお話しましたので見てみてください。彼はすごい読書家で文化に対する研究もされていて、いい刺激になりました。それから、これまで「エコールアッシュ」という、動画配信形式のスイーツ教室をやっていましたが、6月に全面リニューアル。「SUPER SWEETS SCHOOL」としてインターネットを使用した通信講座を開きます。他のパティシエともコラボしながら楽しく表現していければなあと」

全くとどまるところを知らないかにみえるシェフですが、今後はどんな展開に?
「一番に考えているのは、世界平和ですね。一度きりの人生なら、いいことに使いたい。僕のお菓子を通して、1人でも多くの人に幸せになってもらいたいなあと思います。綺麗ごとに聞こえるかもしれないけれど(笑)」

いえいえ、どんなに大げさな夢だって驚きません。辻口シェフなら、きっと実現してくれそうですから!






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