とはいえ、生産者の方々にとって、小麦は作れば赤字という状況は変わりません。世界的な小麦価格の高騰により、国産小麦にも注目が集まる今がチャンスなのではないでしょうか?
「小麦粉の現在の販売価格は146円(/kg)ですが、試算した提案価格は540円(/kg)。これで、初めて生産者にも利益がでるようになります」
4月の値上げ以降に推定される小麦粉の価格は204円(/kg)。かなりの値上げとはいえ、国産小麦はさらにその倍以上ということになります。かなり高く感じますが、皆さんはどう感じているのでしょうか?

自家製粉のパンが人気の立川「ムッシュ イワン」の
店長を務める 福田さんも参加。
「自分の店でもぜひ挽いて使ってみたい!」
と意気込みをみせていました


「実は1年程前から国産小麦を探し、試作をしていたのですが、どうしてもネックになるのが価格。やっぱり安くて、かつ、おいしく安全なものを出したい。うち店の販売価格では、どうしても無理なんですよ。でも、今回イベントに参加してみて、その辺をみんなで考えていかなくちゃいけない時期に来ているのかな、と感じました」
とパン焼き人の安井さん。

国産小麦を15年間使い続けているレジオンの藤巻さんは、
「自分でも小麦作りをしていますし、昨年からライ麦作りも始めました。今必要なのは、作り手も職人も利益が出て、食べる人にも喜んでもらえる方法。みんなで考えればきっと見つけられるはず、そう思います」

「ベッカライ タカヤマ」からはスタッフの
小山さんが参加
国産、特に地元産の小麦には以前から
興味を持っていたそうです

安くて安全でおいしい小麦が手に入れば、もちろん言うことなしですが、そうとばかりも言っていられません。
本当に、自分の食べる物は自分で守らないといけない時期に来ているのかもしれません。

まだまだ話しは尽きませんが、残念ながら終了の時間。
深く根を張ったこの問題を解決するのは、容易ではありませんが、千里の道も一歩から!
「レジオン」藤巻さんの言うように、生産者、パン職人、そして消費者がこういう会を通して知恵を出し合えば、何か解決策が生まれるかもしれません。

様々な問題を契機に、本当のおいしさや安全に注目が集まる今。
本当の意味で安心できる、食べ物が口に入るようになる日が来ると良いですね。

次回は、6月に予定している収穫の様子をお伝えします!