Text by Chiemi Sasaki  


東急田園都市線「用賀」駅北口を右に出て、細い通りの商店街を歩くこと3分。右手にパステルブルーの壁が見えたらそこが「Ryoura(リョウラ)」。「ドゥーパティスリーカフェ」を退社され、およそ2年間、独立に向けてこつこつ準備をされてきた菅又 亮輔シェフが、2015年10月21日、ついにご自身のお店をオープンされました。
オープン前、ひと足早く行われたお披露目会に伺ってきたので、その様子をお知らせします。

入り口に掲げられた店名Ryouraにはパティスリーの文字は付かない。フランス語で未来形を表す語尾raを付けて変化させること、さらにオーラの意味と重ね、シェフ自身の名前の語尾にその思いをこめたそう

この色は昔訪ねたヴァンヌにあるお店のイメージとか。フランスの街並みが思い浮かぶ雰囲気のあるブルーだ

店内は抜けるような白壁にパステルブルー、質感のある無垢の木の床が敷かれ、アンティーク店で見つけたという昔のパン捏ね台が焼き菓子用のテーブルとして使われ、新しさの中にほっとするナチュラル感を演出しています。

この写真は、オープン記念セールの時のもの。いよいよ本格的にスタートした今頃は、この棚やテーブルには、どんなお菓子が並べられているんだろう


冷蔵ケースの中は、菅又シェフの代表ともいえるマカロンはもちろん、生ケーキ、細長いスタイルのケイクも数種類。その中には、昨年ラ・フルティエール・ジャポンのピュレを使った講習会で披露されたローズ色の「コロンビエ」もありました。
(昨年の講習会の様子はこちら→http://www.panaderia.co.jp/event_report/fruitiere_school/index.html
しっとり感を保つために、間にバタークリームをサンドしフォンダンがけをする仕上げは、パリ時代の修業先「ヴィエイユ・フランス」のやり方。それをさらに進化させ味も保存性もよくなったとか。


店内正面に冷蔵ケース。その奥が厨房になっています


代名詞ともなっているマカロン
細長いスタイリッシュなケイクたち
菅又シェフといえばヴェリーヌも思い浮かびますね


オープン3週間前に開催された「世田谷パン祭り」のトークショーでうかがったのですが、菅又シェフはドゥーパティスリーカフェ退職後に副鼻腔炎の手術を受けていたそうです。鼻が利かなくてはお菓子の味がわかりづらい、そんな悩みを抱えていたとのこと。術後は、(年のせいもあるかもしれないけれど)嘘のように味覚が変わったそう。見た目はドゥーパティスリーカフェで作っていた路線ですが、それまでのご自身のレシピを見直して、生まれ変わったお菓子も多いはず。以前からの菅又ファンはその違いに気づくでしょうか!?


お店のカラーでデザインしたギフトボックス

「ブロワイユーズを買って、アーモンド粉も自分のところで挽くようにしたら全然風味が違うよ!」と菅又シェフ。プレオープンパーティーでは、笑顔がこぼれてやみませんでした。


プレオープンに駆け付けたシェフパティシエ仲間、大森由紀子先生とお祝い記念撮影

すべてがはじまったばかりの「Ryoura」。いずれは入って右手にあるカウンターでイートインもできるようになり、夏にはパフェも考えているとか。どんな展開をされるのか、楽しみですね。

今はオープン祝いの花で埋め尽くされたカウンター、いずれはここでケーキが楽しめそう



Ryoura(リョウラ)

住所: 東京都世田谷区用賀4-29-5 グリーンヒルズ用賀ST 1F
TEL: 03-6447-9406
営業時間: 11:00〜19:00
URL: http://www.ryoura.com/index.html
Facebook: https://www.facebook.com/ryoura2015
※定休日はご確認ください



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