フランスにこだわる若き職人
「Monsieur Soleil」
竹内 勉 氏



竹内さんをClickすると…


1967年、新潟生まれ。
代官山のレストラン「ラブレー」
市ヶ谷の菓子店「シェシーマ」に 勤務。
その後、銀座「ビゴの店」で
2年半の修業を経て
96年1月「ムッシュ ソレイユ」を開店。





 真夏の昼下がり、日傘をさしたご婦人や自転車に乗った奥様方がソレイユをめざしてやってくる…。

 スリムでソフトな外見とは裏腹にパン作りへのこだわりを力強く語ってくれた竹内さん。「うちは真面目に作っています。」という竹内さんがこだわっているのは天然酵母。自家製ブドウ種を毎日つぎ足し、育て、熟成させたものだ。この酵母で作られた「ルバンナチュレール」は、一番の思い入れの品。丸に田印の大きなクープが入ったこのパンは、しっかり焼き込まれ、見た目もそして味にも主張がある。これはまさに、竹内さんの自信を表わしていると言ってもよいだろう。

 ものを作ることが好きで入った料理の世界。パンで自分の店をもつチャンスに恵まれたが、今後はパンはもちろんフランス料理、お菓子とトータルなものを目指していきたいという。そんな竹内さんを反映して、お店には食事向パン、ピザ、デニッシュペストリー、焼き菓子がバランスよく並んでいる。また近い将来、パーテイー形式の軽い食事(例えばフランスの田舎風サラダやパテなど)とパンを合わせたケータリングをやりたいとも。

 パンの師、ビゴさんから学んだフランスのエスプリがあちこちから感じられる店内は、その名のとおり(ソレイユはフランス語で太陽、ひまわりの意。そしてムッシュソレイユはビゴさんの愛称)明るい雰囲気。パンは季節感が出しにくいが、季節によってパンの種類に少しつつ変化をもたせているそうだ。

 焼き上がり時間表をチェックしていると「これは信じないほうがいいですよ。」と、ちゃめっけたっぷりの竹内さん。
 行くたびに違ったパンと出会える店、それが「ムッシュ ソレイユ」だ。


 〜 おまけの竹内さん語録〜
「ここだけの話、仕事っていうよりお客さんとコミュニケーションとることが楽しいんですよ。」
「これから流行る」と勧めてくれたのが“クインアマン”(パイ生地のサクサク感と層の部分のしっとり感が絶妙。ほのかな甘さが口にひろがる、 やさしい味。見た目もうず巻き型でかわいい。ブレイク間違いなし!)

取材日 1997年