「大変!いそいで、『ティエリー・ミュロプト』へ行かなくちゃ。約束の時間になっちゃう!」

すっかり暗くなってしまいました(涙)


足早に『ティエリー・ミュロプト』へ。アルザスでは珍しいモダンでシャープな店内には、スタイリッシュなケーキとともに、大胆な色使いのショコラやマジパンが並んでいます。

モダンな店内からは想像できないかわいらしいマジパンたち


「どうも、お待たせしました。近くでお茶でもいかがですか?」

と、私たちの前に現れたのはスマートなスタイルに、穏やかな雰囲気をまとったミュロプトさん。なぜか、あのパンの巨匠志賀勝栄さんと印象がかぶるのは私だけでしょうか・・?

そこで、お店のすぐ近くにあるカフェバーに場所を移し、ノエルのことなどお話を伺うことに。

ミュロプトさんのおすすめで、クリスマスビールをオーダーしてみました


「ノエルの時期になると、アルザスではパン・デ・ピスやベラヴェッカなどを食べます。24日の夜中には、教会でミサが行われ、その後にヴァンショーとブレデラを食べる風習があるんです。さっきまで、私もベラヴェッカを作っていたのですが、フォアグラやゲヴェルツトラミネールととても良く合うんですよ。ぜひ、試してみてください!」

ミュロプトさんのベラヴェッカは、ブレンドしたスパイスに、アプリコットやクエッチ、洋ナシ、リンゴなどのドライフルーツを加えたもので、フルーツのフレッシュ感が際立ち、ほかのベラヴェッカとは一線を画す味わい。フォアグラと一緒に食べたら、おいしそう!

伝統的なストラスブールでは、少し異色ともいえる存在のミュロプトさん。どうして、コルマールに店を構えたのかが気になります。

「私は出身がコルマールの近くなんです。両親がパン職人だったせいか、自然と15歳からこの道に入りました。パリでは、トゥール・ダルジャンやダロワイヨ、そしてミュールーズではジャックに1年半ほどいました」

そして、1991年に「ティエリー・ミュロプト」を、1999年には、チョコレート専門の「エピス・エ・ショコラ」をオープンしたのだそう。

自慢のタルト。おいしそう!


日本からのおみやげ“柚子胡椒“をプレゼントすると・・・

「日本の柚子は好きです。店でタルトにも使っているんですよ。日本の料理は、納豆、そばも大好きです」

と意外にも日本通の様子。お蕎麦も箸を使って食べられるのだとか。


そこに、お店で販売をしている奥様が登場。とてもきれいで素敵な方です。

「慌しくてごめんなさい。では、そろそろ仕事に戻ります」

これから、またラボに戻って仕事を続けるというミュロプトさん。ノエルのケーキは2000個もの予約が入っているそうで、しばらく忙しい日々が続きそうです。

こんなに可愛いサンタクロースをいただいちゃいました!