車窓から見える、様々な畑。
「この畑は何ですか?」
と、志賀さんは興味深く外の景色に魅入っている様子。確かに、パンに使うのは小麦だけではありません。
できるだけ自然でおいしい食材を探し、もっと良いパンを作りたい。そんな、強い思いが端々から伝わってきます。


どこまでも広がる緑。
こんなに美しい自然の中だったら、おいしく育つはずですよね


あちこちに見える黄金色の畑は、北海道で広く栽培されている小麦"ホクシン"。途中で、小麦畑やライ麦畑に降り立ち、撮影タイムを取りました。同じように見える小麦も、ハルユタカには、"ノゲ"と呼ばれるフサフサの毛があり、色は爽やかな緑色。同じ小麦でも"ホクシン"には"ノゲ"がありません。そして、北海道でも少ないというライ麦は小麦よりもずっと背が高く、子供が隠れられそうなほど。濃いベージュの穂は、長い"ノゲ"に覆われていました。


左がハルユタカ、右がホクシン


そしてここでも、味のチェックは欠かせません。
「うん、ハルユタカは甘みがありますね。とってもおいしいです」
と、志賀さん。


日本では栽培の少ないライ麦。
驚くほど甘みがあります


"ホクシン"に比べて、ハルユタカは、生のままでもコーンのように甘くて、風味豊かだったのには驚きでした。