さて、焼きあがった沢山のパンと共に、みんなで今年の小麦収穫をお祝いしましょう!
講習会場の国際フード製菓学校のカフェテリアをお借りして、参加者全員でパーティーを行いました。神奈川県では良質な野菜もたくさん収穫されます。そんな神奈川県産の野菜を使って、フードコーディネーターの植野美枝子先生に今回のパーティーメニューをお願いしました。
前日から、スタッフの皆様に準備をしていただき、素晴らしいお料理がテーブルを彩りました。



植野美枝子氏

パティシエ吉岡浩太氏。ホテル・コンラッド東京 ゴードンラムゼイのチーフパティシエを経て、イギリスのレストラン ゴードンラムゼイのパティシエを1年半経験したという実力派

講習会中も、着々と会場のセッティング・・・ありがとうございました!!



パーティーに先立って、神奈川県で小麦の生産を営む、「さがみ地粉の会」の皆さんにもご挨拶戴きました。



さがみ地粉の会の皆さん

小麦生産者の田代さん


「遊休の地だったので、作り始めは非常に心配でした。荒地を農地に変えるには大変な努力が要ります。完全な無農薬はまだ難しいが、良い小麦が育つように出来る限りのことをしていきたい」 と笑顔で語る、田代さん。 まだ始まったばかりの神奈川県産小麦栽培。日本の農業という大きな視野から見ても、今回の動きは、非常に大きな一歩といえます。

「おいしい麦を作っても、支持していただけるパン屋さんや消費者のみなさんがいないと続けることはできません。内麦の良さを理解していただいて、少しでも自給率が上がる助けになればいいと思います。」

そんな言葉に、改めて参加者全員が大きく深くうなずきました。





それでは、作り手の皆さんと、自然の恵みに感謝して・・・今年の収穫に乾杯!!
テーブルの上に並んだのは、講習会で作られた志賀シェフのパンと共に、高橋シェフ持参のブノワトンの神奈川県産小麦パンもならびました。






プレートの上はあっという間にパンの山になりながらも、しっかり味の違いをチェック。当日仕込みと前日仕込みでは、同じ粉でも味わいの広がり方が異なります。皆さん口をそろえて、県産小麦の味の濃さにびっくり。普段パンを食べないという、農家の方も「これならば毎日でも食べたい!」とご満悦でした。





そして、テーブルを彩ったのは、植野美枝子フードスタジオの皆様によるフィンガーフード。まさにアートのような、ピンチョス仕立てのローストビーフやサーモン、県産野菜のフレッシュな味わいを活かしたカボチャのスープやピクルスは、瞬く間にテーブルから消えていきました・・・!そして、そのままパティスリーに並べられそうなオペラやタルトレット。その味わい、完成度には目を見張るものがありました。





ご協力戴いた「キリンビール株式会社」の提供によりビールやソフトドリンクも並べられ、ますます食も会話も弾みます。神奈川県産の野菜を囲んでの、野菜談義も。
「この茄子は生で食べられるんですよ」「本当だ!おいしい〜」
アクが少なく生で食べられる茄子“サラダ紫”に歓声があがり、生産者の皆さんも嬉しそう。生産者や県の皆さんと、パン職人、そして食べ手の輪があちらこちらに出来上がり、様々な意見を交換しあう貴重な場となりました。
 一人一人が理解することから始まる、地産地消。地球レベルで考えると、実に小さな芽でしかありませんが、ここから一歩ずつ大きく育てていくことが大切です。もうすぐ、種まきの季節がやってきます。また来年、おいしいパンが食べられるように、無事の収穫を祈ります!!





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