昨年もかき氷を食べに立ち寄った山形県。今回はかき氷好きの友達を巻き込んでの日帰りツアー。
まずは天童駅へ9時台に到着。行列必至の『腰掛庵』へ。
9時半の開店時間に合わせて行けば、待たずに食べられるはず!
歩けば20分弱の道のりですが、気が急いてタクシーで乗りつけたところ・・・夏休み前の平日ということで、すんなり一番乗り。
田舎のおばあちゃん家に遊びに来たような錯覚に陥る店内。
東京駅から6時台発の山形新幹線つばさに乗って、一路山形へ
行列必須の『腰掛庵』。何故かほっとする懐かしさを感じます

メニューを眺めると、宇治蜜や黒蜜のかき氷と並び異彩を放っているのが“木いちごとすぐり”のかき氷!
私はもちろん木いちごとすぐり。友達はそれにミルクがかかったものに。(ふと周りを見渡すと、全てのお客様が“木いちごとすぐりみるくのかき氷”を召し上がっている!)
フワッ、ショリショリっと細かくかいた氷に、魅惑的な赤紫のシロップ、たっぷり乗ったスグリのコンポート。
この甘酸っぱさと心地よい渋み、今まで味わったことのないかき氷です。ここまで食べに来てよかったね!と思わず笑顔になる美味しさ。
『腰掛庵』の店内、イートインスペース
私がオーダーした“木いちごとすぐり”

友達がオーダーした“木いちごとすぐりみるく”


和菓子屋さんなので、せっかくだから和菓子もいただくことに。“だだわらび”と“だだしぼり”と煎茶を追加注文。どれも驚くほどお値段が安い。
どちらも枝豆の餡を使った和菓子ですが、全く別物。より夏らしさを楽しみたいなら“だだわらび”ですね。

だだしぼり だだわらび

さらに調子に乗って、“宇治しるこ氷”も追加オーダー。(粒餡だと宇治金時ですが、こしあんだと宇治しるこという呼び名になります)
たっぷり乗ったこしあんを、抹茶の香りを存分に楽しめる氷に馴染ませながら、友達と半分ずついただきました。ふ〜〜っ、お腹いっぱいです。
少し腹ごなしをする為に、帰りは駅まで歩くことにしました。


追加で注文した宇治しるこ氷。
実は、この他にわらびまんじゅうも追加していました

途中、モンチッチ(その昔大流行した猿の人形)世代なら気になってしまう“フルーツポンチッチの店”という看板が目に留まり、店の中へ。
『フルッティア』というのが店の名前で、果物と果物を使ったデザートを売るお店でした。
壁に貼ってあったかき氷の写真に目が釘付けになったのですが、時間がなかったのでフルーツポンチッチをテイクアウトし列車へ〜。



新幹線内で食べたフルーツポンチッチ。できることならしおりに書いてあったような食べ方がしたかった!
フルーツポンチッチの店 『フルッティア』の店頭



天童駅から山形駅へ、そこからフルーツラインの愛称がついている左沢線(あてらざわせん)に乗り換え、羽前山辺駅で下車。田舎の小さい駅で、駅前も静かなものです。
そんな静かな山辺地区には、山形広しといえども、ここでしか食べられない珍しいかき氷があるのです。その名も"酢だまり氷"
私は4年前に山形市内の祭りに出店していた『温泉保養センター』の酢だまり氷を食べて感激!
昨年は駄菓子屋『一竜』、カメラ屋『吉田カメラ店』(なんとイートインコーナーがありかき氷が食べられます)にも訪問して、酢だまり氷を食べられるお店3軒を制覇。
三店三様の味わいで、個人的に一番好みだったのが温泉保養センターだったので、今一度食べたかったのです。歩くと30分はかかりそうだったので、タクシーに乗ってしまいました。(バスは週末しか無いようです)
羽前山辺駅ホーム
いちごシロップのかき氷の食券を買い、窓口で「酢だまりでお願いします」と注文。
ジュースの瓶に入った酢醤油を杉の葉から伝わせながら好きなだけかけます。(たっぷりかけたほうが美味しい!)
以前食べた時はまるで赤紫蘇シロップのかき氷の味わいでしたが、今回は微妙に違ったかも。でも甘さに酸味と塩気が加わわった味はクセになります☆
粗めにかいた氷も、このかき氷には合っているのです。
家でも再現すべく、酢醤油だけ舐めて味を確認・・・・意外としっかり酸っぱしょっぱくて、むせてしまいました(笑)

酢醤油を自分でかけて・・杉の葉を伝ってちょうどいい感じに出てくる!

山辺温泉保養センターの食堂で
食べられる酢だまり氷


醤油色に染まっている部分、
わかるでしょうか?

こちらでは地域の農産物を購入できるコーナ−もあり、思わずいろいろ買い込んでしまいました。
だって大粒で甘いさくらんぼが1パック200円から! 友達も私も主婦魂に火がついて、他にトマト、きゅうり、漬物など購入。
予想外に重くなった荷物を抱え、次の目的地へ。



米沢駅から歩けば15分ほどのところに、冬は団子屋、夏はかき氷屋になる『あらいや』があります。
昨年食べに来た時、タクシーの運転手さんの「子どもの頃は花火を見に行った後にあらいやのかき氷を食べるのが楽しみでした」というお話に感激。
そういう思い出・・・いいですよね!私は駄菓子屋もないような新興住宅地で子ども時代をすごした為に、そんな思い出はひとつも無いのです。
米沢駅
米沢駅で新幹線の客を見送っていた“かねたん”(直江兼続マスコットキャラクターです・・・)お疲れ様ですっ!

まず店に入ると目に飛び込んでくるのは、テーブルにはあらかじめセットされたプラスチックの器。
注文は紙に書いておばちゃんに渡すシステム。
前回は自家製の煮小豆が入った宇治金時に感激したので、今回は名物メニュー(?)“いみーる”に。友達は“ミルクチョコレート”
ちなみに“いみーる”とは“いちごみるく”の略なのです。 他にあみーる=あずきミルクがありますが、抹茶みるくは“ちゃみーる”とは言わないんだね〜と友達。うん、確かに。ちゃみーるって可愛いのにね。
そんな風変わりなところが沢山ある店ですが、もっとも注目すべき特徴は“かんな削り”!
ステンレス製のかんなを使い、おばあちゃまがダイナミックに削ってくださいます。昔はかんな削りが普通だったようですが、今では珍しいですよね。
『あらいや』の店頭と店内メニュー。いかにも昔ながらの店らしい

パフェもしくはレモンスカッシュが入って出てきそうなグラスに、粒状のガリガリ氷がこんもり。
地元の方が召し上がっているところを拝見すると、まず両手で氷をグラスにギュッと落とし込んでいます。なるほど〜!
でもこぼれるのを前提に最初から受け皿が置いてあるのだろうから、多少こぼれても気にしない!

『あらいや』の氷は、
このとおり、粗めです!

いみーるもミルクチョコレートも、最初は「意外と甘くないね」と食べていましたが、底にシロップが沢山入っているので、最後はちょっと甘かった。
底からかき混ぜて食べるには、もう少し食べる練習をつまないとダメですね。
不思議に思ったのが、黄色いテープや緑のテープが巻いてあるグラスがあること。
お聞きしたところ「値段別に色分けしているのよ」
また、あづき氷など一部のかき氷はグラスではなくて普通の器を使っているのものあり、キョロキョロと他のお客様を観察してしまいました。(笑)
“いみーる”と“ミルクチョコレート” チョコの方のグラスには黄色いテープが
美味しいお蕎麦やラーメンなど食べる時間が取れなかったのが残念ですが、多種多様なかき氷を満喫できて充実の一日でした。


こんな風景を見ながら、歩いて米沢駅に向かいました。かき氷の旅、1日目はこれで終了。 もちろん、この後、新幹線で自宅まで帰ったのですが・・・




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