1月のパリといえば、街中にあふれているのが、「SOLDES」の文字とガレット・デ・ロワ!
女心としてはSOLDESにも心惹かれるけど、パナデリア的には、なんといってもガレット・デ・ロワ。いつもパナデリアを見てくれている方なら、ガレット・デ・ロワがなんたるや、すでにご存知のはずなので、ここで説明は省きます。(もしわからない方は、こちらのページを再チェック!http://www.panaderia.co.jp/topics/2008galettedesrois/index.html )
とにかく1月のフランスはどこへいってもガレット・デ・ロワが並んでいます。パン屋さんにもお菓子屋さんにも、それこそ星の数ほどあるガレット・デ・ロワ。その中から、今回はいくつかのガレットをご紹介します。
フランスで食べたガレットは、どれもちゃんと中からフェーブが出てきました。最近日本では、衛生のためとか、間違って食べちゃうからとかの問題から、ガレットの中にはアーモンドとかを入れて、フェーブは別添えというのも多いみたいだけど、やっぱりあの、フェーブを噛んじゃいけないからと、そっと歯を入れるときのドキドキ感や、どんなフェーブが出てくるのかな・・・っていうワクワク感。どれもが揃ってこその楽しみだなって思いました。
しかし、フェーブを当てた私の「わーい、これで今日一日、王様だ!」という言葉に、「そんなの、いつものことじゃん!」と、返されたときは、普段の自分の人格を反省せざるをえませんでしたが。






ガレット・デ・ロワ  約16cm  14.00ユーロ


老舗のストレーは、お店の前に屋台のようなガレット・デ・ロワ専用の売り場が登場。いろいろなサイズのガレットが売られています。ブリオッシュタイプも魅力だったけど、ここは正統派で選んでみました。
お店のイメージどおり、いわゆるクラッシックなガレットは、バリバリの生地で、下はしとりを受けて、クレームダマンドと一体となっています。意外なほどさっぱりとした味わいと、バターの香り、しっかりと焼きこまれたフィユタージュの香りが、とてもいいバランスを生み出しています。
フェーブは、さすがストレー、格式高い雰囲気で、ゴールドのそら豆みたいなやつが現れました。表には「Stohrer」、裏には「2009」と刻まれています。



Stohrer
住所 51 rue Montorgueil 75002 Paris
TEL01 42 33 38 20








ガレット・デ・ロワ(りんご)  約17cm  19.60ユーロ


2007年のバゲットコンクールで優勝を果たしたこのお店では、トップの飾りの緑色に惹かれて、りんごのガレットを選んでみました。アンベルセで仕込んであるのか、食感がしっかりしたこのパイは、ちょっと重たいりんごを支えるのにぴったり。発酵バターの香りがよく、ややしっかりした塩味の中に、甘いりんごのコンフィとクレームダマンドが挟まれ、パイ菓子としてカット売りしてもおかしくない構成。パイ生地がバラバラとせず、全体にしっとりとまとまっていて、とてもおいしい。他にバナーヌとショコラのタイプがありました。
中から出てきたフェーブは、正直、かわいいとは言えないような・・・。でも、どこか宗教的でいいのかも。



Arnaud Delmontel
住所 39 rue des Martyrs 75009 Paris
TEL01 48 78 29 33








ガレット・デ・ロワ  約21cm 14.50ユーロ


いつ行っても、おしゃれなディスプレイなど、勉強することがいっぱいのポワラーヌ。表から見るだけで、ワクワクしてしまう店構えのこのパン屋さんのガレットは、フィリングのアーモンドに特長あり!皮付きのローストアーモンドを自家製で挽いたアーモンドプードルのクレームダマンドは、とってもナッティーでコクのある味わい。フィユタージュはとてもサックリしていて、ハラハラです。塩味もしっかりして、全体のバランスがとてもいい。
中からはコルプ型のフェーブが登場。もちろん、「Poilâne 2009」の文字が・・・。



Poilâne
住所 8 rue du Cherche-Midi 75006 Paris
TEL01 45 48 42 59








ガレット ラデュレ 約19センチ  22.0ユーロ


すでに日本に上陸済みとはいえ、やっぱりパリに来たら、一度は寄ってみたいラデュレ。その重厚な雰囲気は、やっぱり本場ならではのもの。そんなラデュレの貫禄のガレットは、フワフワサクッとしたもの。フィリングのエレガントな感じがたまりません。やや粗めのクレームダマンドのふくよかな香り、フィユタージュはあくまで軽く、バターのミルキーな香りが、全体からふんわりと漂います。
そして、中からはワンコのフェーブが。毎年コレクションしたくなる、ラデュレ恒例のフェーブのコフレもあわせてご紹介します。



LADURÉE
住所 21 rue Bonaparte 75006 Paris
TEL01 44 07 64 87








ガレット イスパハン  約21cm  34.00ユーロ


日本でもおなじみのピエール・エルメだけど、やっぱり圧倒的に素材が違うパリならではのエルメを楽しみたくて、旅行中、けっこう何度も足を運んでしまいます。そんなエルメで選んだのは、ローズ色のトップのカラメリゼが美しいガレット イスパハン。他にナチュールもあったけど、エルメらしいと思うイスパハンをチョイス。思ったとおり、ひと口食べ進むと、薔薇の香りがふわっと漂い、ライチのジューシーな味わいとフランジパーヌのねっとりとした食感が、口の中に広がります。パイの香りはやや控えめながら、ずっしりとしたバターが生地の中に包まれ、歯応えもしっとりとしたもの。さすが、貫禄の美味しさです。
さて、フェーブは?というと、ピンクのハートというかわいらしいもの。でも良く見ると、上のほうにちょこっと顔がついたりしています。どうやら、これも全部で4色あるらしく、全部そろえたらきれいだろうな。(顔はちょっぴり怖いけど??)



PIERRE HERMÉ PARIS
住所 185 rue de Vaugirad 75015 Paris
TEL01 47 83 89 96








ガレット デ ロワ  約12cm  12.00ユーロ


2006年の年末、女性シェフがオープンさせたこのお店は、とてもモダンな造りで、パン屋さんかお菓子屋さんか、ちょっとわからない。でも、どちらも満足させる品揃えに、早くも人気店になっているようです。ここでは、この2人用のサイズの他、4、6、8人用と、サイズ違いがいろいろ用意されています。さて、肝心の味は・・・というと、さっくりとしたパイ生地は、とても美しいフォルム。トップもしっかりと焼きこまれ、フランジパーヌもたっぷり入っています。パイの層を見ると、ほんのり灰色がかった粉の色が特徴的。バターがたっぷり効いて、塩味の効いた皮付きアーモンドのフランジパーヌが、とっても美味しい。
中から現れたのは、お店のシックなイメージにぴったりの黒いフェーブ。写真からはわかりにくいけど、店名と裏には2009年の文字入りです。



Gâteau et du pain
住所 63 Boulvard Pasteur 75015 Paris
TEL01 45 38 94 16








レ・ガレット(ポンム)  約20cm  14.00ユーロ


ここは、パリではないけど、パリからちょっと(かなり?)足を延ばした、レンヌという街にあるお店。シェフのローラン・ル・ダニエルさんは、M.O.Fの持ち主。奥様が日本人ということもあり、なんだかとっても親しみやすかったりします。レンヌはブルターニュ地方。お店ではブルターニュのバター(ボルディエ)を使ったものが多く、だったら、ガレットも同じくブルターニュの名産、りんごを使ったものを選んでみることに。クラッシックなパイ生地だけど、カットしたとたん、とてもエレガントな香りがふわっと漂い、りんごのコンフィが、しっとりとした生地になじみます。表面がカリッと焼きこまれたフィユタージュの食感と、りんごの甘みや食感がぴったりあって、上品なバターとともに、とにかくおいしい。他にはナチュールとショコラもあり、どれもが気になるところ。そして、中から現れたのは、ダニエルの名前の入った小さなフェーブ。お店に飾ってあった2009年のル・ダニエルのフェーブコレクションも、合わせてご紹介!



Le Daniel
住所 19, Rue Jules Simon Les Halles 35000 Rennes
TEL02 99 78 85 82





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