日曜日にもやっているパティスリーとブーランジェリー


諸国名産展のあと、どこかパティスリーやブーランジェリーに行こうということになった。日曜日にやっているところはほとんどないだろうな、と思いきや、調べてみたら、意外とそうでもなくてびっくりした。「ラ・パティスリー・ドゥ・レーヴ」「ジャック・ジュナン」「ドミニク・サブロン」。これら現代的な店は、いずれもやっていたのである。もちろん訪れた。

度肝を抜かれたのは、ラ・パティスリー・ドゥ・レーヴだ。今一番注目の人気店という。そこはなんと、日本のメイドカフェみたい?! 近未来的な店内にディスプレイされたお菓子を見ながら、かわいい店員さんが、マンツーマンでオーダーをとってくれるのだ。そのあとレジに並ぶと、オーダーしたお菓子が箱に詰められているといったシステム。買ったお菓子を、近くの公園で試食した。味も近代的かと思いきや、意外とそうでもなかったのがおかしかった。びっくりするほど大きなケーキもあった。店にはイートインスペースがないので、この公園で食べる人も多い様子だ。ダストボックスに店のケーキの箱や袋が捨ててあったのが妙に愉快だった。


なんとも未来的な内装の店内。
パリのパティスリーはどんどん進化している



食べてみると、かためのバタークリームや、食べ応えのある生地や一人で食べきれないような大きさなど、意外と古典的?


ジャック・ジュナンは、外から見るとインテリアショップかと思うほど広い店内。きっとパリで一番広いパティスリーなのではないだろうか。ケーキの種類はそれほど多くないのだけれど、喫茶コーナーはゆったり。2階がアトリエになっていて、オーダーしてから組み立てて、2階から運んでくれるお菓子もある。味は軽やかで、ラ・パティスリー・ドゥ・レーヴの後に訪れなければ(笑)、2,3個は軽く食べられそうな気がした。


ひとつのショーケースはまるまるキャラメル用。さすがはキャラメルで名を馳せただけのことはある。日本出店の噂も


ミルフィーユはオーダーが入ってから2階のアトリエで組み立てて運んでくれる。生地からバターの香りがふんわり。ハラハラと香ばしい生地とクリームのバランスも◎


ドミニク・サブロンは絶えず人が出入りしている人気店だった。日本のお店をオープンした時の写真も店内に飾ってあって、何となくうれしかった。パンのみならず、ケーキの種類も豊富な、カフェ風の店内だった。

そんな店をまわって、夕食は予定通りキッチンつきのホテルのお部屋で食べた。
ムッシュ三宅が腕を振るったメニューが並ぶ。ビオマーケットで買ったソーセージ、ブーダンブランを茹でたやつ、バターでソテーした何種類ものキノコ。
玉ねぎやにんじん、リンゴとブドウというフルーツまで並べてボジョレーヌーボーを大胆にふりかけ、その上に牛のヒレ肉を並べてオーブンで焼いたメインが最高だった。しっとりした肉に、野菜とフルーツの甘み。優しい味わいだ。もちろん、ボジョレーヌーボーを飲んでお祝い。食後にはチーズも堪能した。


きのこの掃除はマダムまゆみとユカコとわたしと3人で。一生懸命やったつもりだったけれど、「もうちょっとしっかり土を落としてほしかったかな〜」とムッシュ三宅に言われてしまった…そう、確かに土の味がしっかりと残っていたのだ(笑)


牛ひれ肉は色も淡く、とっても柔らか。フライパンで表面を焼いてからオーブンへ。ボジョレーヌーボーを振りかけた付け合わせが、ワインとシンクロする


ムッシュ三宅の作った料理を前に。この日のホテルのこの一室は、いわば「シェ・ミヤケ」


もう満腹でおなかに入らなかったヨーグルトは明日の朝のお楽しみだ。晩さん会は幕を閉じた。