アルザスではお菓子を中心にパティスリーを巡るのですが、ついつい気になるのがパンの存在。
パンはお菓子以上にお腹いっぱいになるので、それほどたくさんは食べられなかったのですが、気になるパン、美味しそうなパンなどは無意識のうちに写真におさめていました。今回は、そんな素敵なパン達を紹介していきたいと思います。

※アルザス名物のクグロフ、マナラ、プレッツェルについては以前レポートしたので今回はそれ以外のパンを中心に紹介していきます。

■クグロフ http://www.panaderia.co.jp/alsace/vol25/index.html
■マナラ http://www.panaderia.co.jp/alsace/vol03/index.html
■プレッツェル http://www.panaderia.co.jp/alsace/vol22/index.html



アルザスのパン「ラングロフ」(左写真・手前のりボンをかけたパン)と丁寧なヴィエノワズリーの数々

パティスリーには、バターやチョコレートを使ったリッチなパン「ヴィエノワズリー」があるのが定番。
コルマールのパティスリーギルグ(本店はマンステール)には、横長の大きなパン「ラングロフ」があります。長いクグロフという意味のアルザスのパンですが意外にアルザスで見かけることが無く珍しい存在です。
その他に、ブリオッシュ生地にレーズンやチョコなどを巻き込んだパンやシナモンとりんごを合わせた甘いプレッツェルやバターリッチなクロワッサンなど、パティスリーならではの丁寧でリッチなパンが並んでいます。

ぽこんと頭がでたブリオッシュが可愛らしい


ほんのり甘いパンは朝食やおやつにちょうどいい大きさ

ストラスブールのジーグレーにも、ヴィエノワズリーを発見。焼き菓子コーナーの近くにパンが並んでいて、パン・オ・ショコラ、クロワッサン、ブリオッシュ、シュトロイゼルを散らしたパンなど、定番のヴィエノワズリーが揃います。どれも表情があってとても美味しそう!ジーグレーではクグロフしか食べたことがないのですが、次回は小さなパンもいただいてみたいものです。

ノエルの時期にはマナラも並びます


シュトロイゼルをたっぷり使ったアルザスらしいパン

同じくストラスブールのパティスリーキュブレーにもヴィエノワズリーやクグロフがあります。
写真はノエルの時期に訪れた時のもの。人型のブリオッシュマナラや、シュトロイゼルをたっぷりまぶしたパンが目立ちました。シュトロイゼルをたっぷり散らしたパンはアルザスの郷土パンで、他にもいろんなお店でも見かけました。ザクザクしたシュトロイゼルの食感が良く、香ばしい風味がします。シュトロイゼル好きなアルザスらしいパンだなと思いました。

キュブレーではサロンでパンをいただいたのですが、隣の席に座っていた地元の人らしき女性がマナラをカフェオレに浸しながら食べていたのが印象的でした。パンを浸して食べるあたりがフランスらしいなぁと感じました。



ぐるぐると美味しさを巻いたエスカルゴ
軽やかな焼き上がりのクロワッサンやパン・オ・ショコラ

こちらはアルザスの小さな町、オベルネのパティスリーグロス。
道路側のショーケースに並んでいたヴィエノワズリー達です。
ヴィエノワズリーの代表とも言えるクロワッサン、パン・オ・ショコラ、ブリオッシュ、ぐるぐる巻きのエスカルゴが並びます。どんな田舎にもこうやってパティスリーには美味しそうなヴィエノワズリーがあるなんて羨ましいですね!

王冠型のクーロンヌは贅沢な美味しさ


焼きあがって間もないクロワッサン

ミュールーズのパティスリー・ジャックには、たくさんのヴィエノワズリーが並んでいました。
サンニコラの時期に食べるマナラ、定番のクグロフは以前も紹介しましたが、どちらもバターの香りが豊かで美味しくまた食べたいなと思っています。
王冠の形をしたクーロンヌは中にナッツ類を細かくしたペースト状のものが渦巻きに入っていてとても香りがよくお勧めです。
クロワッサンはバターのくどさがなく、ほのかに甘い香りがふわりと漂う風味のよいものでした。
個人的にジャックのヴィエノワズリー系はアルザスの中でも特にオススメです!



シンプルながらとても美味しそうなサンドイッチ ミニサイズのサンドイッチもあります

パティスリーでもネゲルやクリスチャンの様に街中にある大きなパティスリーではサンドイッチのような軽食があります。甘くないパンにハムやチーズ、野菜をサンドしたものです。何気ないサンドイッチでもさすがフランス、ハムとチーズがとても美味しいので、これだけで本当に美味しく感じます。
ちょっとしたランチだったらこれと飲み物で十分なボリュームなので、スイーツ食べ歩きの合間の食事としてもぴったりですね。

朝市でもお菓子とパンを販売しています


揚げた発酵菓子「ベニエ」

パティスリーだけではなく、朝市でもパンを見かけます。パティスリーのものに比べるとうんとカジュアルで、より日常的な食事パンが多いです。ちょっと地味めなパンが多いのですが、ハムやチーズと食べるシンプルな朝食ならこちらの方がいいですね。お値段もかなり手頃なので、気軽に買うことができます。
ストラスブールの朝市で購入したベニエ(揚げパン)は、見るからに美味しそうな表情!
皆でぱくついて食べましたが、とても素朴で温かみのある家庭的な美味しさでした。


ブーランジェリーコテ・フールのパン

そして、やっぱりパンの専門店ブーランジェリーには、本格的なパンが種類豊富に揃っています。
私はあまりアルザスのブーランジェリーには詳しくないのですが、コルマールのコテ・フールはお勧めです。パティスリー同様クグロフやブリオッシュもありますが、バゲットをはじめパン・コンプレやくるみパン、ライ麦パンなどシンプルな食事パンがあるのがやっぱりブーランジェリーの魅力ですね。



トマトが鮮やかなブルスケッタ ホテルの朝食でもパンが豊富

パティスリーやブーランジェリー以外にも見かけたパンをご紹介。
お惣菜屋さんには、1〜2cmにスライスしたパンにトマトやチーズをのせたブルスケッタが並んでいました。パルマハムやシェーブルチーズ、アンチョビ、ゴルゴンゾーラ、カマンベールなど、様々な種類があり、ワインに合いそうなものばかり!
ホテルの朝食でもパンが数種類あって、クロワッサンやパン・オ・ショコラのようなリッチなものから、バゲットやシリアルパン、ライ麦パンなどシンプルなものまで揃います。
普通のホテルなのであまり期待はしていなかったのですが、思っていた以上に美味しい!ということも多いです。

私はアルザス滞在中、ブーランジェリーを特に意識して見てきたわけではないので、きっともっとたくさんの美味しいブーランジェリーがあると思うのですが、今回はパティスリーのパンを中心に紹介してきました。
パンはお腹にたまるのでついついお菓子よりも優先順位が低くなってしまうのですが、改めて旅の写真を見返すと食べてみたいものばかり!冷凍便で日本に送りたいくらいですが、やっぱりパンも焼いた当日が一番美味しいでしょうから、旅の途中で食べるのが一番でしょうね。

次回アルザスに旅する時には、パンの分のお腹も空けて臨まなくては!と思っています。



Christian クリスチャン
67000 STRASBOURG 10, rue Merciere(大聖堂前の店舗)
67000 STRASBOURG 12, rue de l'Outre
http://www.christian.fr/

Kubler キュブレー
29, Avenue des Vosges
http://www.kubler.fr/

ZIEGLER ジーグレー
23, avenue de la For e t Noire 67000 Strasbourg

Jacques ジャック
50-52, avenue d'Altkirsch 68100 Mulhouse

GILG ギルグ
60 grand-rue 68000 colmar
http://www.patisserie-gilg.com/

GROSS グロス
66 Rue du Général Gouraud 67210 Obernai
http://www.gross.fr/

Boulangerie Côté FOUR ブーランジェリー コテ・フール
Place de la Cathedrale 11-13 rue des serruriers 68000 COLMAR
http://www.cotecour-cotefour.fr/





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