「この分だと6月の2、3週目かなぁ?梅雨の前にやっておかないとね」

暖かな気候が続き、太陽の光をいっぱいに浴びてグングンと育った小麦。梅雨の到来を前に、いよいよ収穫の日を迎えようとしていました。
収穫日を決める際に難しいのが天候と育ち具合。早すぎれば収量が少なくなってしまうし、遅くなれば梅雨の雨に当たってダメになってしまうからです。
しかも、予想外の暖かい日が続くなど、天候が不安定なこの時期。天気予報次第では、"明日収穫!"とお呼びがかかることも珍しくないのだとか・・・。
そんなふうに脅されて(?)いたので、パナデリアも臨戦体制。

ところが・・・。


「では、6月10日にしましょうか。お天気?うん、大丈夫ですよー」
と、余裕の構えをみせる農業技術センターの山田さん。
作業予定日の5日ほど前には日程が決まり、ちょっと拍子抜けするくらい順調な展開です。
参加者の緊急連絡先まで確認し、ドキドキしていたパナデリアですが、ホッと胸をなでおろしました。

・・・しかし、やはり自然はあなどれなかったのです。



豊かに実った小麦。
あとは刈り取りを待つばかり!



それは、収穫予定日前日のこと。
太陽も傾き、夕闇が始まろうという午後5時、1本の電話が鳴りました。

「明日の収穫作業は中止になりました」

"えっ?明日は晴れの予報では・・・!?"

「実は、これから豪雨になりそうなんです。そうすると畑がぬかるんでしまうので、明日の収穫作業はちょっと無理ですね」

ドロドロの畑に分け入って行っての作業は、確かに無謀な話し。しかし、当日の天候以外にこんな落とし穴があったとは・・・!そこで、さっそくメールと電話で参加者に連絡をし、とりあえず延期となったのでした。



Panaderia HOME