「では、まず刈り取りの方法を説明します。使うのは"のこぎりがま"。特に小麦の刈り取りに向いているんです」


これが“のこぎりがま”!
よく見ると刃の部分が
のこぎりのようになっています



登場した"のこぎりがま"は、いわゆる"かま"の刃部分にギザギザがついたもの。ツルツルとした表面でも、その小さなギザギザ刃がしっかりと捉え、カットすることができるようになっています。
まずは、生産者の田代さんがお手本を披露。鎌を手前にグッと動かし、ザクザクッと刈っていきます。

「左手で穂をひと掴みしたらお腹にグッと力を入れ、刃を斜めに引くように動かします。小麦の茎は表面にロウのようなものが付いていて刃がすべりやすいので、充分気をつけて作業してください」

こちらもお馴染みの
小麦生産者田代さん。
見ほれるような美しい
“鎌さばき”です!


"のこぎりがま"は見るからに鋭そう・・。足や手を怪我する恐れがあるので、慎重に作業しなければいけません。参加者たちも、恐る恐る手にとります。

カットするのは、土から5cmくらいのところ。
力を入れて・・・、エイッ!!

「あ、あれ?根っこが抜けちゃった!」

山田さん、どうしてですか?

「小麦は根が短いので、とても抜けやすく倒れやすいんですよ。根には細かいヒゲがあり、分岐して広がっています。ここから養分を吸収するのですが、支える性質はあまりなく、ある意味作りにくいところなんです」

穂の長さに比べて根はびっくりするくらいの短さ。短い足で、こんなに大きな体をよく支えてこられたなぁ、と感心していまいます。

「それから、根には土が付いていて、このままでは脱穀できないので、皆さん気をつけて刈り取ってくださいね」

見よ!この短足を。
これでは、ちょっとの風でも
心配ですね



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