車窓から見えるジャングルを思わせる熱帯植物。そして、電車を降りた途端、身体を包みこむムンムンとした熱い風。地理的にも熱帯圏の台南まで来ると、南国に来たな、という気分になります。
現在は台北、高雄、台中に次ぐ第四の都市ですが、台南は200年以上もの間、台湾の中心として栄えた都。そのため、街のあちこちで歴史を感じる廟などの建物を見学することができます。古都の魅力なのか、南国ののんびりした雰囲気のせいなのか、居心地のよさに時の経つのを忘れてしまうほど。心に残る素敵な場所です。



江水号
南国の強烈な太陽光線の中で、恋しくなるのがカキ氷。台湾のカキ氷は、豆や芋類など自然の素材を甘く煮たものをトッピングするのが主流です。屋台風の店など、あちこちでカキ氷屋さんは見かけますが、ここ江水号は台湾通の渡辺万里奈さんも大好きというちょっとした有名店。
お皿にお豆やお芋をたっぷり盛り、その上にシャクシャクと削ったきめ細かい氷をふんわり乗せてできあがり。サラッとした甘さが、乾いた身体を潤してくれます。



お皿に豆類を盛り付け、その上に削った
氷をフンワリと盛り付けてくれます


八寳冰は、8種類の豆類やパイナップルが。
ほっくりやさしい甘みが身体に染み渡ります

江水号
国華街の市場の中にあります


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チマキの老舗「再發號」にて。
上:「特製海鮮八寳肉粽」は、中にあわびやホタテ、栗に豚肉がたっぷり!
下:ネギと生姜であっさりと仕上げたハマグリのスープ。プリッとやわらかい身は新鮮そのもの。


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翰林茶館
台湾ではポピュラーな、タピオカ入りティーの発祥の地が、ここ、翰林茶館です。
喉の渇きを潤すため大きなサイズをオーダーすると、なんとナミナミと注がれたビールの中ジョッキが登場。こんな量、誰が飲むの?!と思いつつ恐る恐る口にすると、濃い目に抽出したお茶の香りとミルクのコクが、何とも良いバランス。そこに、タピオカのクニュッとした食感が加わり、不思議なおいしさなのです。本場台湾とは言え、甘すぎたり、タピオカの茹で具合がいまいちだったりするお店が多いのも事実ですが、さすがは元祖!これははまりそう・・・。
台南を始め、高雄や台中にも支店があるので、ぜひ一度本物を味わってみてください。

黒珍珠女乃茶と黒珍珠女乃
紅茶をベースにしたものと、ジャスミンティーをベースにしたもの。わかりにくいかもしれませんが、乳脂肪が多いのか、色はかなり白め。生クリームのようなこっくりしたコクが広がります。ジャスミンティーとミルクの相性のよさに感動!


翡翠檸檬珍珠
檸檬の果汁たっぷりで、目の覚めるような酸味!夏の暑さにぴったりの清々しさです。黒珍珠とは違い、こちらは小粒のタピオカ入り。チュルチュルと口に入ってくる感覚が気持ち良いような、悪いような・・。地元の方たちの多くがこれをオーダーしていました。



翰林茶館
Add:台南市民族路2段313號(赤嵌樓の近く) / 06-2212357