ハードなステーキとライトなパン


この日のランチは、評判のビストロを訪れた。
メインのステーキがすごかったのである。とてもソフトである、と店の人が言ったにも関わらず……。
無言で顎を動かすムッシュ三宅。
「赤身でヘルシーだけれど……」
とマダムまゆみ。
「たしか、very softって強調していたよね……」
とユカコ。
大笑いしてしまうほどにかたく、申し訳ないが、大量に残してしまった。
ディナーに行けばまた印象も違ったかもねと言いながら店をあとにした。


分厚さも大きさもかなりのもの。噛み切るだけでなく、ナイフで切るのも大変なほど。真っ赤な肉はヘルシーではあるけれど。付け合せの小さなじゃがいもがおいしい


このあと、某雑誌のバゲットランキングで一位になっていた店を訪れた。勢い込んで購入したバゲットは、渡されてみたらキョトンとするほど軽かったのである。なんていうか、スカっとしている。うーん、微妙だ。
まだ食べてもいないのに、みんなかわるがわるそのパンを手にしては、クスクスと笑ってしまった。ちなみに
「ランキングもそんなにあてにはならないかも」
というのが、食後の感想。やっぱりこの軽さは普通ではなかったみたい。

パティスリーで訪れたのは、「ブレ・シュクレ」で、頑張って働く日本人の若い男性の姿もあった。エールを送りつつ、テラス席でケーキを平らげ、帰途につく。なんといっても、明日は朝5時半にパリを出発して、2泊3日のショートトリップが待っている。夕食はホテルで、ムッシュ三宅の手料理。少々飛ばしすぎた胃に、たっぷり野菜のスープが嬉しい。癒されて、さあ早寝!


大通りから一本入ったところにある可愛い店。向かいには公園がある。店内で購入したものは外の席で食べることが可能。ケーキは案外しっかりした味だった