モンサンミッシェルと「ル・ダニエル」に寄り道


道の向こうに海と、モンサンミッシェルが見えてきた。わたしは初めてだったのだが、
「何度見てもこの光景は好き」
というマダムまゆみの言葉は分かるように思う。島に向かう橋の発端にあるレストランで、ガラス張りの窓の向こうにモンサンミッシェルを眺めながら遅いランチをとった。


美しいフォルムのモンサンミッシェルが見えてきて感動。車で近づくほどに迫力を増していく


まず食べたのはムール貝だ。モンサンミッシェルのムール貝はAOCにも認定されていて、日本にも空輸されている。小ぶりだがクリーミーで甘みが強い。それをここでは存分に味わえた


「ノルマンディーは羊も有名なんです」という伊藤嬢の言葉に、こちらもオーダー。肉そのものに塩の味がしみこんでいる感じでとても力強い。フランスからの羊は現在日本に入ってこないだけに貴重


モンサンミッシェルといえば、ふわふわのオムレツを思い浮かべる人も多いかも。びっくりするような味ではないのだけれど、巨大なスフレのようなこのビジュアルはやっぱり魅力的だ


食事のあとは、車を停めて、モンサンミッシェルまで橋を渡った。真っ青な空に感謝した。


海に浮かぶモンサンミッシェル。真下から見上げると、更なる迫力。中にはふわふわのオムレツ発祥の店として有名なレストランもある


このあとは、レンヌという街の「ル・ダニエル」というおいしいパティスリーを訪れた。既に暗くなってから到着したル・ダニエルは、とても洗練した店構えで、ちょっと驚いた。まるで流行りのホテルのよう。お化粧室までもが行きとどいてお洒落だったので、さらに驚いた。
だけど一番驚いたのは、お菓子がものすごくおいしかったことである。なんといっても、キャラメルの類は出色。塩ががっちりきいていて、信じられないくらい強いうまみが口に広がる。しかも抜群に切れがよく、重さを感じさせない。キャラメルを使ったケーキ以外のスイーツも、それから甘くないキッシュに至るまで、個性的で文句なしの味だ。調子にのって、追加でケーキをオーダーしていたら、当たり前だけれど、ついに食べきれなくなってしまった。マカロンはお持ち帰りに。しっかりジップロックに入れ、マダムまゆみがバッグにしまってくれた。
さて、ここから迷いながらも、エシレ村のあるニオールへ移動した。明日はエシレバター工場の見学だ。


レンヌに3店舗ある、ル・ダニエル。店内には、この地域の特徴をさりげなくも強く主張した力強いお菓子が並ぶ。お土産に買ったクッキーは大好評だった。ちなみにダニエル氏の奥様は日本人


食べきれずに持ち帰ったこのマカロンが、
のちにとんでもないことに?!