年が明けると、パティスリーやブーランジェリーのショーウィンドーはガレット・デ・ロワ一色!というのがフランスでお決まりの光景。お店に並ぶ約1ヶ月の間に、何度も口にするフランス人もいるようで、これを食べなくては1年が始まらないと言われるほど。最近は日本でもあちこちで見かけるようになりました。・・・というわけで、パナデリアの記念すべき年初の試食も、もちろんガレット・デ・ロワ!今年は10種類のガレットが事務局のテーブルを埋め尽くしました。







パイ生地とアーモンドクリームを使ったシンプルな焼き菓子も、こうして揃うとなかなか圧巻。大きさや厚みも違えば焼き色や香りも違っていて、それぞれに個性的なのです。それから、表面の模様もさまざま。実はこの模様、ひとつひとつに意味があること、知っていましたか?例えば太陽なら“生命力”、四つ葉のクローバーなら“幸福”、というように。模様違いのガレットをそろえているお店もあるので、その日の気分で選んでみても楽しそうです。そして、ガレット・デ・ロワといえば、やっぱりフェーヴ!ガレットの中に隠されているフェーヴを当てた人は、その日1日王様になれるどころか、幸運は1年続くとも言われているから、かなり気合が入りそう。日本では別添えにしているところが多いけれど、やっぱり当てて楽しみたい!
(2010.01)
※過去のガレット・デ・ロワ特集はこちら
http://www.panaderia.co.jp/topics/2008galettedesrois/index.html
http://www.panaderia.co.jp/topics/2009GaletteDesRois/index.html








ガレット・デ・ロワ ¥2,940(直径21p)/¥3,990(直径24p)


くっきりと美しく浮かび上がったクープ、艶やかで力強い焼き色、均一に浮かび上がった層・・・その堂々たる姿に、思わずナイフを入れるのをためらってしまうほど。“クープを綺麗に入れるのは、火通りをよくするためでもあるんです”とシェフがいうように、実はおいしいガレットを作るために欠かせないこと。他にも、フランス粉をブレンドしたり、低水分の発酵バターやゲランドの塩を使うなど素材も厳選。フィユタージュ生地だけでも十分味わい深いものが完成します。さっくり軽やかなフィユタージュに対して、アーモンドクリームはカスタードクリーム入りでふんわりしっとり。貫禄がありつつ食べ飽きない、正統派の味わいです。



パティシエ・シマ
住所 東京都千代田区麹町3−12−4 麹町KYビル1階
TEL03-3239-1031
販売期間1月5日〜30日






ガレット・デ・ロワ(マロン入り) ¥1,890(直径15cm)


厚みが2cm弱ほどの薄〜いガレットにびっくり!でも、焼く前の生地が特に薄いわけではありません。オーブンの中で浮いてきた生地に型の重しをのせることで、膨らみを抑えた仕上がりに。そのおかげで、フィユタージュはザクザクと軽快なリズムを奏でます。国産の強力粉と薄力粉をブレンドしているから風味も豊かです。しかも、今回は栗入りの特別ヴァージョン。大粒の渋皮付き利平栗がぎっしりと挟まれ、ほんのり和風テイスト。見た目も食感も味わいも、個性的なガレットです。
※店頭ではプレーン¥1,575を販売。マロン入りは予約制になります。



アルティザン・テラ
住所 東京都世田谷区下馬2-44-11
TEL03-5787-8850
販売期間〜1月31日






ガレット・デ・ロワ ¥4,200(直径14p)


サクサクハラハラと軽やかなフィユタージュからジュワッほとばしるバターの旨み、チーズを思わせる香り、そしてアーモンドの旨みが濃くてミルキーなアーモンドクリーム・・・数ある中でも異彩を放っていたのが、こちらのガレット。“エシレバター100%使用”というだけでも驚きですが、焼きあがってすぐに、溶かしバターの入ったボウルの中にどぼんと漬けているというから衝撃的!こうすることで、フィユタージュとアーモンドクリームに一体感が生まれるとのこと。なんとも贅沢な風味ですが、全くしつこさを感じさせないところもすごい。たっぷりのバターを食べているとは思えない清々しい食べ後です。



エシレ・メゾン デュ ブール
住所 東京都千代田区丸の内2-6-1丸の内ブリックスクエア 1F
TEL03-6269-9840
販売期間1月2日〜17日
※販売は終了しています






ガレット・デ・ロワ \1,200(直径12cm)/ \1,800(直径18cm)


空気を含んだフィユタージュ・アンヴェルセは、サックリハラハラ〜と驚くほど繊細な食感。ジューシーなバターの風味を感じつつ、スーッと綺麗に溶けていきます。やわらかく、滑らかなクリームが生地と一体化しているところもおいしい。クリームには、シシリー産のアーモンドにバニラを強めに効かせたカスタードクリームとラム酒を合わせているところがポイント。ビター系の杏仁臭に甘い香りがプラスされ、リッチで華やかな余韻が続きます。



ドゥー パティスリー カフェ
住所 東京都目黒区八雲1-12-8
TEL03-5731-5812
販売期間1月2日〜17日
※販売は終了しています






ガレット・ショコラ \1,200(直径12cm)/\2,500(直径15cm)/
\3,300(直径18cm)/\4,800(直径20cm)/\5,600(直径22cm)


見るからにおいしそうな光沢を放つショコラのガレットからは、バターとカカオの香りがふわ〜。パリサクっとリズミカルで口溶けよい生地も美味ながら、中のクリームがまたすごい!ナッツとチョコレートの濃厚な風味は、ありそうでなかった絶妙なバランス。まるでアンコを食べているかのようなまったりほっくりとした質感も癖になります。最適の温度環境で1週間近くかけて生地を仕込む、クリーム用のアーモンドパウダーは挽きたてを使う、表面に塗るドリュールは12回!重ねて艶を出す、バターの香りを引き出すよう石窯で2時間以上かけて焼き上げる・・・など、シェフのこだわりをあげだしたらキリがないほど。ショコラはもちろん、アンヴェルセで仕込んだプレーンのガレット・デ・ロワもお勧めです。



パティスリー カー・ヴァンソン
住所 東京都新宿区筑土八幡町1-2
TEL03-5228-3931
販売期間1月8日〜20日頃
※販売は終了しています






ガレット・デ・ロワ ¥1,800(直径15cm)/¥3,000(直径21p)


こんがり焼けたサクサクパリパリのフィユタージュは、適度な軽さがあって食べやすく、ついつい食べ進めてしまいそう。中のアーモンドクリームはカスタードクリーム入りで、もっちりと弾力のある食感が特徴的。マルコナ産アーモンドを自家製粉しているからアーモンドのおいしさはもちろん、クリームにプラスしたアニゼット(アニスの風味にオレンジやレモンの香りを加えたリキュール)の香りも効いています。



パティスリー・ドゥ・シェフ・フジウ
住所 東京都日野市高幡17−8スピカビル1F
TEL042-591-0121
販売期間1月1日〜20日頃
※販売は終了しています






ガレット アンフィニマン プラリネ ¥3,990(直径18p)


プラリネのガレット・・・というネーミングからしてなんとも刺激的ですが、食べてみると、想像以上にインパクト大!香ばしく焼けたフィユタージュは、力強い歯ごたえがありながらさっくりほろり。間のプラリネクリームはまったり濃厚な中から、サクサクとしたフィヤンティーヌや、キャラメリゼしたヘーゼルナッツが弾けます。焼き菓子とは思えないほど、深みのある旨みや食感が楽しめる一品です。残念ながらこのガレットの販売は終了していますが、ピエール・エルメ・パリでは4月から11月にかけて、フェティッシュにちなんだガレットを販売する予定。「ガレット イスパハン」や「ガレット キャレ ブラン」など、毎月違ったフレーバーが楽しめるというから見逃せません!



ピエール・エルメ・パリ 青山
住所 東京都渋谷区神宮前5-51-8 ラ・ポルト青山1・2F
TEL03-5485-7766
販売期間1月4日〜24日
※販売は終了しています






ガレット・デ・ロワ \3,000(直径21cm)


基本に忠実に、丁寧に作ることを大切しているというシェフ。フィユタージュは、しっかりと焼けてザクザクと力強い端っこに対して、内側はハラリと軽やか。まるでクロワッサンを食べているかのように食感のコントラストが楽しめます。そして、中のクリームにも注目。生ではなく、かつ焼きすぎないよう、細心の注意を払って焼き上げているため、しっとりレアな状態に。正統派のシンプルな味わいの中にも、さりげない個性が光ります。



ブーランジェリー スドウ
住所 東京都世田谷区世田谷4-3-14
TEL03-5426-0175
販売期間1月5日〜15日
※販売は終了しています






ガレット・デ・ロワ ボルドレーズ ¥1,500


主にボルドー地方で見かけることが多いのが、こちらのタイプ。ドライフルーツ入りのブリオッシュ生地をクーロンヌ(王冠)に形作り、あられ糖をトッピングして焼き上げます。十和田湖産のコクのある卵とハチミツを使った生地は、リッチな風味としっとりさっくりとした質感が魅力的。外側の香ばしく焼けた部分と、口中で弾けるあられ糖の食感がアクセントになって、メリハリある印象を残します。この他、アーモンドクリームを使ったプレーンなガレット・デ・ロワも販売。



ミラベル
住所 東京都世田谷区桜丘1-8-5
TEL03-3420-6779
販売期間1月2日〜7日
※プレーンなガレット・デ・ロワは事前予約すれば1月末まで購入が可能。ただし、材料がなくなり次第終了






ガレット・デ・ロワ \1,575(直径15cm)


焼き色は薄めで、ふわっと浮いている印象。口に入れるとフィユタージュがさっくりほろりと崩れます。これはアンヴェルセ(逆さ仕込み)で、極力グルテンを出さないように織り込んでいるから。中に挟んでいるのは、スペイン産バレンシア種のアーモンドパウダーを使用したアーモンドクリーム。アーモンドの風味に卵のコクがプラスされた優しい味わいです。



ラ・ヴィ・ドゥース
住所 東京都新宿区愛住町23-14べルックス新宿ビル1F
TEL03-5368-1160
販売期間1月5日〜1月末
※ガレット・デ・ロワと同じタイプのお菓子、ピティヴィエは通年販売しています






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