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ミツバチが巣を作っているのは、床に設置された木の箱の中。現在は5個あり、全部で約2万匹のミツバチが暮らしているそうです。 |
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ミツバチが暮らす巣箱がこれ。 1つの箱に女王蜂が1匹君臨しています |
「では、いいですか?開けますよ〜」 |
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6枚の巣板が入ったものが、2段に重ねられています |
蜂が周りをブンブンと飛び回るなか、そっとフタをあけると、中は間仕切りされたようになっています。そのひとつを引き出すと・・・。いました!! ミツバチがたくさんついています。 |
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ミツバチがぎっしり。なにやら忙しそうに働いています |
蜂=刺す、というイメージもありますが、こうやって熱心に働いている姿はなんだか微笑ましく、不思議と怖さは感じません。そして、穴の中を見ると、中にはトローリとした黄金色のはちみつが。 ・・・あれ?なんだかフタみたいな物がついていますが。 |
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一部表面をおおっているのが"蜜ぶた" |
「これは、蜜ぶたというもの。ミツバチはとても優秀で、蜜が穴に充分溜まると、こうやってふたをして蓄えておくんです」 伺っていると、まるで自家製の瓶詰めはちみつのよう。でも、すごいのはそれだけではありません。 「ただ蜜を溜めるのではないんですよ。穴に溜めた蜜のそばで、羽をブーンと動かして水分を飛ばし、より濃度の高い蜜にしてから、ふたをするんです」 自分の羽を使って、栄養価の高い蜜にするなんて、本当に優れた生き物ですね。 |
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何をしているのかと思ってよく見ると、蜜をゴクゴクと飲んでいる様子。おいしそうに食事中だと思ったら大まちがい! これは、環境の変化を察知して、緊急事態に備えてエネルギー源を補給しているところだそう。ミツバチさん、驚かせてしまい申し訳ありませんでした! |
「ミツバチは、半径3kmの範囲を1日に10往復するといわれています。この辺りは都会ですが、明治神宮や代々木公園、明治神宮外苑、赤坂御所、新宿御所などが収蜜活動の範囲になるので、かなり自然には恵まれているんですよ」 確かに3kmといえば、かなりの広範囲。それにしても、こんな小さな体で、それを10往復するとは驚きです。 「そうです。エネルギーの源であるはちみつには、すごい力が秘められているんですよ」」 ちなみに、活動量が多い5、6、7月のミツバチの寿命は、わずか30日ほど。一方、これから寒くなってからは半年位に寿命が延びるそうです。 |
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花の蜜を求めて、ここから飛び立つミツバチたち |
ところで、巣箱にははちみつだけが貯えられているのでしょうか? 「いえいえ。巣穴には、蜜、卵、花粉が貯えられます。蜜はエネルギー源ですが、花粉は幼虫のエサの役割をしているんですよ」 巣箱をよく見ると、すでに貯蓄が完了した蜜ぶた付きや、貯蓄中の部屋のほかに、蜂の子が入ったものや、花粉を貯蔵したものがあるのがわかります。 |
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穴の中をのぞくと、白い蜂の子がお休み中。蜂は、卵で3日、幼虫で6日、そして12日間のサナギを経て、成虫になります |
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穴の中がオレンジ色になっているのが 見えるでしょうか?これが、花粉です |
みつばち委員会のお2人は、1週間に1回内検をして、はちみつや花粉、女王蜂や産卵の状態をチェックしているそうです。 |
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中央にいる蜂の足に、オレンジ色の花粉がついているのがわかるでしょうか? 花粉は、蜜とは別に箱の中央部分に貯蔵されます |
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女王蜂にも会うことができました。それほど目立たないのですが、他の蜂とは明らかに違うほっそり長い胴体をしていて、どこか品格を感じます。ちなみに、4〜5年と寿命も大きく違います |
ちなみに、記録的な猛暑となった今年の夏ですが、問題はなかったのでしょうか? 「ミツバチの子育てに適しているのは、32℃といわれています。この場所では、熱いビル風で気温が上昇するのを防ぐため、フェンスを設けたり、巣箱の底上げをしたりして対応しました。でも、ミツバチには温度変化に対応する能力があって、自分たちで巣箱の中に水をかけ、羽をブーンと震わせて、巣内の温度を下げたりもするんですよ」 温度管理までできるとはすごいですね! |
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